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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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自民党は第二の社民党になるのか
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民主党が大勝し、政権交代が起きることになりました。予想通りなのですが、選挙前から民主党の大勝を予測する報道が相次いだため、有権者のバランス感覚や自民党に対する同情で揺り戻しが来て、予想ほどは民主党が勝てないのではないか、という観測は当たりませんでした。

民主党政権にすれば何もかも良くなるなどと持っている有権者は少なくて、まずは政権交代を実現させ、民主主義の重要な道具を機能させようと思った人が多かったようです。そのような理由なら、民主党の勝たせすぎを心配するより、とにかく民主党政権を実現させようと思ったのでしょう。民主党有利の報道が逆に民主党に不利に働くのではないか、という深読みもあったかもしれません。

民主党が政権を取って、その民主党がダメだったら、また自民党に替える。二大政党で政権交代を繰り返すことで、民主主義政治を実現していくというのは、長年の悲願のようなものですし、アメリカやイギリスでは有効性が証明されているものです。政権交代自身をテーマに選挙が行われたのは間違いではありません。

日本のようにまっとうな政権交代がなく(前回の細川政権による交代は自民党の分裂でなかば偶発的に起きたものですし、1年も続きませんでした)50年以上が経過するというのは、いわゆる先進民主主義国家では例がありません。民主党政権の誕生は必然でもあったし、遅すぎたと言ってもよいでしょう。

問題は、これから本当に継続的な政権交代が実現されるようになるかということです。自民党が再び政権に返り咲くことで、次の政権交代が行われるというのが常識的なシナリオですが、どうなるでしょうか。

考えられるのは、政界再編で民主党や自民党が分裂して、新たな政党ができるということです。民主党は旧社会党系の護憲派から積極的な改憲派まで、よく言えば幅広い、悪く言えばバラバラな政党です。いつ空中分解してもおかしくないように思えます。

しかし、自民党が多様な意見を抱えながら政権を維持するという一点で結びついていたように、政権は強力な求心力を持っているため、そう簡単には分裂することはないでしょう。むしろ政権を失った自民党が意見の違いが表面化する可能性が高いと思われます。

自民党の意見の違いが表面化する大きな要素は防衛・外交問題です。自民党が旧社会党系の護憲派を抱える民主党に外交・防衛で揺さぶりをかけようとして、思想的な純粋性を高めて、その結果として、保守と言うより右派、SAPIO思想に傾斜してしまう危険(あえて危険と言います)があるのです。ここで言うSAPIO思想とは、
(1) 戦後教育は日本は悪かったという自虐史観に毒され、国民の誇りを失わせるものだった
(2) 東京裁判は勝者が敗者を裁く不当なもので、その結果を受けいれる必要はない。東京裁判で戦犯となった軍人、政治家は犯罪者などでない、
(3) 戦犯とされた人は悪くないのだから、靖国神社にA級戦犯が合祀されていても何の問題もない、靖国参拝を批判する韓国、中国は内政干渉も甚だしいのだから、毅然として参拝の信念を貫くべきだ。
といったものです。これらは、一つの考え方ですし、日本人の多くが多少なりともとも、同意するようなt類のものです。

しかし、このような考えかたは、派生的に、教科書改訂、日の丸掲揚反対の教員処分、さらには中国、韓国政府との先鋭的な対立を意味します。移民排斥もその流れでしょう。隣国との対立には、多くの日本人はあまり賛成しません。隣人のゴミの捨て方が気にいらないからといって、大声で怒鳴りこむことは逡巡する。これは平均的な日本の常識人の生き方です。

かつて社民党の前身の日本社会党は、憲法9条の絶対的遵守を主張しました。これは自衛隊の否定(防災専用の部隊に再編するとの政策も主張しました)、アメリカ軍基地の即時撤退など、冷戦時代のソ連が泣いて喜びそうなものでした。実際、社会党がソ連から相応の資金的援助を得たことは、ほぼ歴史的事実と受け止められています。

それどころか、北方領土のことは黙殺、北朝鮮の拉致疑惑は公式にデマとする立場でした。それはそれで、日本の軍事化は悪、アメリカは帝国主義的な野望の塊とする考え方からは当然ですし、靖国神社参拝は日本の国内問題とするのと、同じ程度の正当性は持っていました。

しかし、そのような社会党の基本姿勢を、日本国民は社会党には政権担当を委ねるわけにはいかないと考えました。自民党が政権復帰のためだけに担ぎ出した社会党委員長の村山総理大臣は、従来の社会党の立場を放棄して、自衛隊の閲兵式に参列までしました。その時の反省なのでしょうか、現在の社民党はほぼ昔の社会党の主張に戻っています。

社民党とSAPIO的思想の持ち主(共産党も含めてもちろん構いません)は共通点があります。それは憲法9条は、日本の軍備を認めていないというものです。違いは社民党は「だから軍備は放棄」ですし、SAPIO思想は「だから憲法9条は改正」ということです。

もし、自民党が社民党と根は同じの、SAPIO思想に傾けば、少数の人々からは熱狂的な支持を得ることはできます。しかし、社民党や共産党が1ケタの議席しか確保できないような、全くの少数政党に転落してしまう可能性もまた高くなります。そうすれば二大政党政治は、少なくとも民主党と自民党の間では実現できないということになります。今回の選挙で麻生(総理でも総裁でもよいですが)の右派保守的な主張を聞く限りでは、自民党は第2の社民党の道を歩もうとしか思えなくなります。議席が減り、思想的な単一性が高まり、野党として現実主義から離れると、自民党が社民党と逆向きの、極端な思想政党になることは十分に考えられます。そんなことが起きても、長年自民党を支持してきた人は満足なのでしょうか。

付記: 今回の選挙で、小選挙区300のうち、民主党が候補を立てたのは271人でした。29の選挙区には候補をあえて立てなかったわけです。その中には新党日本の田中代表や、国民新党の亀井静香のような選挙協力のために立てなかったものもありますが、加藤紘一や小渕優子のような名前もありました。 小渕は民主党の小沢が、父親の小渕首相(当時)の死に少なからず原因となったという気持ちが働いたのかもしれません。加藤紘一についてはSAPIO思想に反対の有力者を救うことによって、自民党の分裂を早めようとしたとも考えられます。小沢の思惑通りになると、自民党の第2社民党への道は遠くはないでしょう。


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ゴミ有料化の行く末
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進むゴミ有料化

一般家庭のゴミ収集を有料化しようとする動きが広がっています。東京では多摩地区ではゴミの収集は有料化されていたのですが、中野区、杉並区など23区でも有料化の検討が進んでいるようです。

多摩市ではゴミの有料化は、2008年4月から始まり、ゴミ袋に指定のものを使い、大(40 liter)60円、中(20 liter)30円、小(10 liter)15円、ミニ(5 liter)7円などと値付けをしています。多少違いはあっても、ゴミ収集の有料化に際しては、同様の方法がとられるのでしょう。

ゴミ収集の有料化を行う目的には次のようなものが考えられます。
(1) 一般家庭のゴミの量を減らす意識を高め、ゴミの総量を削減する
(2) 多額のコストがかかるゴミ収集費用を補い、逼迫化している地方財政からの税金の投入量を減らす
(3) ゴミを野放図に大量に捨てる人のコストを、ゴミの量の削減に努力している人が負担する不公平感をなくす
どれも、もっともな理由に思えます。多摩市では共産党が「市民負担の増大に反対」という立場で反対キャンペーンを展開しましたが、有料化が導入された後、ゴミの量は大幅に減り、有料化推進派の目論見が正しかったことが証明された形になっています。ゴミ収集が有料なのは多摩市に限りません。全国の自治体の7割が何らかの形でゴミ収集を有料化しているようです(たとえば:参照)。

ゴミの有料化が受け入れられつつあるのは、一般家庭も日常生活で環境に配慮しなければいけないという風潮もあるでしょう。ゴミの分別化の動きと、有料化の動きは対になっていると考えることができます。

しかし、このままゴミの有料化が進むと事態は非常に悪くなる危険性があります。東京などの大都市では環境の著しい悪化を招くのは、それはほとんど必然さえ言えます。それは多くの公共サービスがなぜ無料化されているかという理由を考えれば明らかなはずです。

ゴミ有料化で無視されていること

ゴミ収集の有料化で殊の外無視されるのは、ゴミを不法投棄する人たちの存在です。ゴミ収集が無料の地域でも、家庭ゴミをコンビニや駅のゴミ箱などに捨てる人は後を絶ちません。彼らは特定の収集日を守ってゴミを捨てるのが面倒だったり、単に長い間家にゴミを置いておきたくないという利己的な理由で指定日、指定場所以外でゴミを捨てているのです。

このような人たちが、ゴミ収集が有料化されたら、真面目に料金を払ってゴミを捨てるというのは考えずらいことです。現在は真面目に指定日、指定場所を守っている人も、小額でもゴミの投棄に費用がかかるとなると、きちんと払ってくれるかどうかはわかりません。有料化されたら、不法に投棄しようとする人は少なくないでしょう。

このような不心得な輩は多摩市のような郊外の住宅地ではそれほど多くないかもしれません。しかし、新たに導入を検討している中野区、杉並区には単身用のアパートが沢山建ち並んでいます。台東区のようにワンルームマンションの建設を制限しているところで、ワンルームマンションを迷惑がる最大の理由はゴミの捨て方です。このような人たちは有料の指定ゴミ袋を真面目に買うようになるのでしょうか。

指定されたゴミ袋を使用しないときには二つの対応が考えられます。一つは指定の袋でなくても持っていくこと、もう一つは持っていかずに放置することです。どちらも満足な解決策でないことは明らかでしょう。放置すれば街中ゴミだらけになるかもしれませんし、黙って持っていけばよほどのお人よし以外は有料のゴミ袋を買わなくなるからです。

なぜゴミ収集は無料なのか

ゴミ収集は長年無料でしたし、今でも無料にしているところが数多くあります。これはゴミを勝手に路上に放置されると、衛生上、美観上公共の利益が損なわれるという問題があるからです。ただ、公共の利益が損なわれるというだけであれば、不法なゴミ投棄を罰するということで解決できるはずです。あえて無料化したのは、不心得な不法投棄を行う人を簡単に捕まえる方法がないからです。

不法投棄を行う人を効率的に捕まえる方法がなかったり、たとえ捕まえても有無を言わさず罰金をとるようなことがなければ、法律違反が日常化するという面倒な問題が起きてきます。

そもそも、ゴミの収集はどれくらいお金がかかるものなのでしょうか。ゴミ収集を行う人件費、車両代、ゴミ焼却場の建設コストと稼働経費、埋め立てなどゴミ投棄場の確保の費用、さらに環境汚染が加わります。最後の環境汚染は場合により無視しがたいコストですが、それを除いてもゴミ1キロあたり50円―100円程度、1人につき年に1-2万円というところが一般的な推定です。日本全体では防衛費の半分程度、高速道路建設費と同じくらいで、決して小さな金額ではありません。

一方、ゴミ収集の有料化が機能しなくなると、どのようなことが起きるでしょう。コンビニはあふれる家庭ゴミに閉口して、ゴミ箱をレジの近くに移してしまうでしょう。そうでなくても、日本はオーム事件で駅のゴミ箱に爆発物や毒ガス発生装置を仕掛けれるという騒動(多くはオームでも何でもなく、ただの間違いもあったのですが)で、公共の場所からゴミ箱がほとんど消えてしまいました。コンビニにもゴミが捨てられなくなったら、読み終えた新聞や、空のペットボトルをどうすればよいのでしょうか。

日本人の公衆道徳の水準は低くないので、今はペットボトルを路上に投げ捨てる人は多くないでしょう。しかし、路上がすでに不法投棄のゴミで溢れていたら、邪魔になった空の容器を捨てるのに抵抗感はそれほど大きくなくなるはずです。

少し街を観察すると、ゴミが捨てられている場所、たとえば中央分離帯やゴミの溢れた公園のゴミ箱のまわりには、どんどんゴミを捨てる人がいます。これに対し、きれいに掃除された住宅街の路上には子供でも(あるいは子供だからこそ)ゴミは滅多に捨てません。ゴミ収集を無料化して街をきれいにすることこそ、ゴミをやたらに捨てさせない効果があるのです。

有料化の目的は達せられない

これに対し、ゴミ有料化の効果は、大いに疑問があります。一般にゴミの有料化は導入当時はゴミの量が減っても、すぐに元に戻ることが多いと言われてます。多摩市の価格づけだと、一般の家庭が捨てるゴミが1週間に大型袋40L(60円)2袋と考えると、月500円くらいです。頑張って倹約しても削減額は100円になるかならいかでしょうから、価格的にはゴミ量のの抑制効果はあまり期待できません。

1人2万円と考えたゴミ処理費用を全て受益者負担で補おうとすると、月に4人家族で6千円以上払うことになります。それでも電気代などと比べて、それほど高くはありませんが、ゴミを不法に投棄しようというかなり強力なインセンティブにはなるでしょう。逆に考えれば月5百円ではゴミ処理コストの10%しかリカバリーできません。それでも、ゴミ投棄のモラルハザードを引き起こす危険を受け入れるのでしょうか。
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日本全国ナポリ化?

イタリアの有名な観光地ナポリは、今年町中がゴミで溢れかえったというニュースで話題になりました。詳細はわかりませんが、ゴミ収集所が一杯になっているのに市当局有効な手を打たず、おまけにマフィアが他所のゴミを格安で引き受けて、ゴミ投棄を行いゴミを捨てる場所がなくなったというのが原因のようです。

原因はともかく、ゴミが収集されなくなったナポリの光景は身の毛もよだつと言ってもよいものです。美しかった街にはゴミ袋が散乱し、写真からも強烈な悪臭が漂ってくると感じられるほどです。

いったんこのような状況が現出すると回復は容易なことではありません。真面目に決められた日や場所でゴミを捨てても何もよいことはないわけですから、人は勝手に勝手な所でゴミを捨てるようになるでしょう。海外にも清潔なので有名な日本の町々は、破壊されてしまいます。

このようなことが起きる(少なくとも可能性がある)のは、道路、防衛などと同様にゴミ収集も個人個人の受益者負担ではなく、公共財として無料でで提供するのが基本だということを忘れているからです。

繰り返しになりますが、ゴミ有料化の目論見は、人間の本性を無視したものです。あるいはしっかりしたモラルとコミュニティーが存在する地域でしか成立しないものです。日本中がゴミで溢れる前に、どこかの政党がゴミ収集は無料にするというのをマニュフェストに載せてくれないのでしょうか。それとも「それはバラマキだと」言われるのを恐れているのでしょうか。

参照:
なぜ救急車はタダなのか
奇策ではない高速道路無料化


イスラエル人と平和憲法の話をした
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21世紀に入る少し前、というともう10年たつわけですが、勤めていた外資系企業で、同じ会社のイスラエル人とチームで仕事をしたことがあります。場所はアメリカ。イスラエル人は、日本に行ったこともないし、あまり興味もないようでしたが、お互い出張なので、バーでよく飲みました。その時、日本の平和憲法の話をしたのがきっかけで、安全保障について色々な話をしました。日本の常識はイスラエル人の常識とは大分違うみたいで・・・。

平和憲法

私「日本は憲法で戦争をすることも軍隊を持つことも禁止されているんだ。知っていた?」
イスラエル人「初めて聞いた。ずいぶん平和な国なんだね。でも、どこかの国が攻めてきたらどうするんだい」
私「攻撃された場合、防衛するために戦うことまでは、憲法で禁止されていないというのが一般的な日本人の解釈だ」
イ「防衛のための戦いが戦争じゃないというなら、イスラエルも戦争をしていないことになる」
私「イスラエルは自分から何度もアラブ諸国に攻めこんでいる。日本なら憲法違反になるね」
イ「そうかもしれないが、先に攻めこまれた時は大きな被害を出している。被害を小さくするために先制攻撃をしただけだ。本質的に防衛目的だよ。まぁ、それはいいけど守ると言っても軍隊がなければどうしようもないだろう」
私「軍隊はないが自衛隊というのがあって、核兵器と空母以外ほとんど何でも持っている。」
イ「規模はどれくらいなの」
私「約20万人で、予算はドイツやフランスと同じくらいかな」
イ「それでなぜ軍隊じゃないと言えるの」
私「防衛目的にしか兵器の使用ができないという決まりがある以外、軍隊と違う点はあまり見当たらない」
イ「日本人はずいぶん柔軟な考え方をするんだね。でも、そんな憲法なら変えてしまえばいいじゃないか」
私「それが簡単ではない。改正には国会では3分の2以上の賛成が必要で、さらに国民投票で過半数の賛成がなければいけない。日本では戦争で軍隊が勝手なことをして、ひどい目に会ったと思っている人もたくさんいて、憲法は軍国化を防ぐ最後の砦だと思っている」
イ「自分の国の軍隊にひどい目にあったことはあっても、外国からひどい目にあったことはないのかい」
私「第2次世界大戦までは、周りの国をひどい目にあわせたことはあっても、ひどい目にあわされたことはほとんどない。日本にひどい目にあわされたと思っている、中国や韓国は日本が憲法の改正をするというと怒りだすだろう」
イ「そんなに恨まれたり、嫌われたりしているなら、守るためには軍隊を持っていた方がよいと思うけど」
私「確かにそうかもしれないが、現状を変更するというのは問題が起きることが多い。無理して憲法を変えて余計な問題を起こしたくないというのが、日本人の平均的な考え方のようだ。それに外国からひどい目にあっていないということでいえば、日本は君の国と違って海に囲まれていて、攻めるのが難しい国だ。第2次世界大戦でさえ、アメリカ軍が日本に上陸したのは、日本が降伏した後だ」
イ「敵が上陸もしていないのに、なんで降伏しなければいけなかったんだい。日本人は戦う気がなかったのかい」
私「そうとも言えない。本土での戦闘はなかったけど、沖縄という南の島で大規模な戦いがあって、軍はほぼ全滅し、民間人の3分の1を含め20万人以上が死んでしまった」
イ「それはすごい。民間人が3分の1も死ぬような戦いはあまり聞いたことがない。でも降伏した理由がますますわからなくなった」
私「日本以外の戦場では、負け続けていて、海軍は全滅して先の見込みは全くなかった。それと原爆を落とされたのが決定的だった。日本が世界で唯一の被爆国だというのは知っているだろう」

原爆

イ「唯一かどうか確信はないけど、日本に原爆が落ちたのは知っている。東京がやられたのかい」
私「東京には落とされなかった。東京に落とされて天皇が殺されて、国体がなくなってしまうという恐怖が降伏の一番の理由だ」
イ「東京じゃないとするとソウルに落ちたの」
私「ソウルは日本じゃなくて韓国の首都だ。もっとも2次世界大戦が終わるまでは日本の領土だったけどね。落とされたのは広島と長崎だ。聞いたことないかい」
イ「スペルで書いてくれる」
私「HiroshimaとNagasakiだ」
イ「発音できるけど、ちょっと覚えにくいな。被害は大きかった?」
私「合計で20万人以上が即死した。その後も、後遺症でたくさんの人が苦しんだ」
イ「テルアビブに落ちたらと思うとぞっとするね。そこまで威力を見せつけられたのに、日本は核兵器を持っていないんだね」
私「持たないどころか、核兵器には強い抵抗感を持っている。核兵器の全廃は日本人の願いだ」
イ「核兵器がなくなれば良いとは、僕も思っているけれど、最悪なのは敵だけ核兵器を持っていて、自分は持っていないことだ」
私「イスラエルが原爆を持っていることは、公然の秘密だものね」
イ「それには、ノーコメントというのがイスラエル政府の立場だ。しかし、イスラエルに敵意を持つ国が核兵器を持って攻撃されそうなのに、何もできないのは政府として無責任だろう。日本は核兵器で脅されたらどうするんだ」
私「アメリカの核の傘に頼るというのが日本政府の立場だ」
イ「そんなにアメリカを信用しても大丈夫だと、日本人は思っているの」
私「全く不安がないわけじゃない。しかし、冷戦時代はドイツや核保有国のフランスやイギリスでさえ、ソ連に対抗するにはアメリカの核の傘に頼るしかなかった。それに北朝鮮が核の開発をするまで、日本人が核の脅威を強く感じたことはない。そこはイスラエルと違うかもしれないね」
イ「イスラエルのまわりの国は、ほとんど民主主義国ではなく、独裁者が予想できない意思決定をする可能性がある。対抗措置を持っているのは絶対必要だね」
私「日本も北朝鮮や中国は民主主義国家とは言えない。ロシアも民主主義国家としては未熟だ。ただ、日本人はホロコーストのように民族を全滅させられるような経験がないこともあるかもしれない」

ホロコーストと謝罪

イ「ホロコーストのことを日本人は知っているのかい」
私「詳しくは知らないかもしれないが、何百万人のユダヤ人がナチに殺されたのは知っている人が大部分と思うよ」
イ「それは嬉しいね」
私「ところで、ユダヤ人はドイツがホロコーストや第2次世界大戦を引き起こしたことを謝罪しているのをどう思っているのか興味があるね。日本は中国や韓国(Korea)から戦争責任の謝罪がないとしょっちゅうクレームを受けている」
イ「ドイツ人は公式に謝罪しているし、ホロコーストのことを学校で教えているのも事実だ。だけど、本心から謝っているかはわからないし、謝らせてばかりいるとユダヤに憎しみを持つ人が増える危険もある」
私「日本はもっとちゃんと謝るべきかな」
イ「それはわからないな。日本がどれくらい中国や朝鮮(Korea)に悪いことをしたか知らないので何とも言えない。でも、日本兵が残酷だったというのはよく聞く話だね」
私「日本兵がドイツ兵やロシア兵と比べて、残酷だったとは思わないね。アメリカ兵は占領軍として例外的に優しい軍隊だったと思うけど、それでも殺されたり、暴行を受けた日本人は数えきれないほどだ。日本軍が残酷だったというは、黄禍論の一種の偏見が背景にあると思う」
イ「それなら、やたら謝る必要はないと思うね。イスラエル兵も占領地域の行動で、しょっちゅう文句を言われているけど、謝る必要は感じない。それに謝らせたからといって、将来同じことをしないという保証はないしね。昔の話より未来の話の方が重要だね」

領土問題

私「日本もイスラエルほどじゃないけど、周辺の国と領土の紛争がある」
イ「日本人が住んでいるところを外国が占領しているんだ」
私「それはない。竹島という全くの無人島は韓国が勝手に占領している。昔は日本人が何万人も住んでいた4つの島がロシアに戦後占領されて、そのままになっている。日本人はみな追い出されて、今ではロシア人が住んでいる」
イ「今の日本の領土を自分のものだと言っている国は?」
私「それはないね」
イ「それじゃ、日本が攻撃を仕掛けない限り、領土紛争が起きる可能性はないね。君たちの憲法では先制攻撃は許されていないだろ。何も起きる要素はないね」
私「日本人には不満に思っている人は多い。ロシアとの間では、経済協力の進展が領土問題で滞っているし、竹島は日本の領土だと教科書に書いたら、韓国では日本の国旗が燃やされたりする」
イ「国旗が燃やされるくらい大したことじゃないね。腹が立つならこっちも燃やしたらいい。ロシアと経済協力が進まない件はよくわからないね。でも小さな島なんだろう。ロシアと日本のような大国同士がそんなことで関係を悪くするのは損だと思うけど。でもロシアは領土は返さないと思うよ。そんなことしたら、あの国はバラバラになってしまう」
私「イスラエルはもっと深刻だね」
イ「イスラエル全体が領土問題の対象になっている。日本を自分の領土だと言う国もないし、島には日本人は誰もいなくて、ひどい目に遭わされているわけでもない。領土問題とは言えないと思うけど、これは日本人の考え方の問題だ」

アメリカ

私「イスラエルはアメリカからずいぶん支援を受けているけど、アメリカを動かしているのはユダヤ人だと思っている日本人も多い」
イ「その日本人はイスラム教徒なのか」
私「関係ない。日本にはキリスト教徒は1%もいないし、イスラム教徒はほとんどいない」
イ「それじゃヒンズー教徒?」
私「ヒンズーでもない。同じインドの宗教だがインドではほとんどいない仏教徒が多い。もっとも、熱心な仏教徒は少ない。これはユダヤ教徒ばかりのイスラエルとは違うね」
イ「イスラエルにはイスラム教徒もいるしキリスト教徒も多い。ユダヤ教徒も熱心な信者は多くない」
私「それはともかく、イスラエルは国連でイスラエル非難の決議を安全保障理事会で可決されそうになるとアメリカが必ず拒否権を使って守ってくれる。それでも100%アメリカの言う通りに動くわけじゃないね。中国には戦闘機の技術を提供しているし」
イ「アメリカだってイスラエルの言う通りにいつも動いてくれるわけじゃない。アメリカの都合で、イラクを支援していたこともあるし、結局は自分の都合だけだ」
私「でもアメリカにはユダヤ人が沢山いて、大きな影響力があるだろう」
イ「差別もされている。アメリカはユダヤ人だけじゃなくて色々な民族がいるし、ユダヤ人だけの考えで動くはずがない」
私「だから100%信用はしない」
イ「そんなことは当たり前だ。日本もアメリカより中国と協力すれば、アジアの力をもっと拡大できると思うけど」
私「中国とは経済的には近付いているけど、軍事的には日本は警戒している。イスラエルから見れば無いようなものかもしれないが、尖閣列島というところで、資源もからめた領土問題もある。中国をアメリカの代わりにするのは難しいと思う。日本人には中国が第2次世界大戦の謝罪を求めることに反発する人も多い」
イ「きっと日本は平和だから、心配事を作りたいんだろうね。戦争しないという憲法を変えなくてもいいくらいだから幸せだよ。このまま将来も平和なことを祈るよ」
私「僕もだよ。どうもありがとう」

財源論議のバカバカしさ
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どうやら政権交代

やっと総選挙が8月30日に行われることになりました。総選挙の最大の焦点は自民党から民主党への政権交代があるかどうかということです。もっとも、どの予想でも民主党の勝利はほぼ確定的で、関心は民主党が勝つかどうかということではなく、どれくらい勝つかということになってきました。

同じ勝利でも、連立政権でなくては多数派を確保できないかろうじての比較第一党と、常任委員会全てで多数派となる絶対安定多数、さらに参議院での否決に再可決で対抗できる3分の2を超えるような圧倒的多数とでは、政局の動きに大きな違いがでます。今のところ、絶対安定多数程度の議席は獲得できるのではないかというのが大方の予想です。

民主党がここまで優位に立つことになったのは、政権交代を実現したいという意思が国民多数に強くなっているからでしょう。民主主義を機能させる上で、政権交代は基本的な要件と言ってもよいものですが、日本では自由民主党設立以来、細川政権の短い例外を除き、政権交代がありませんでした。

皮肉なことに、民主党があまり勝つと、自民党が崩壊してしまうのではないかとも言われていることです。せっかく二大政党による政権交代が実現するのに、一方がなくなって二大政党ではなくなってしまうということもありえます。

全ては国民の財布

自民党が崩壊してしまうかどうかはわかりませんが、民主党も基本的な政策でバラバラな集団の集まりで、崩壊する可能性は小さくありません。それでも、今回の総選挙ではマニュフェストという形で、政党として統一した公約を文書化しています。政権獲得後、マニュフェストに従って、整然と政策を実行していくのなら、内部的な意見の相違は本来は大きな問題にはならないはずです。

政権交代が目の前に迫ったことで大きな注目を浴びることになったマニュフェストですが、民主党のマニュフェストに対し、自民党は財源の裏付けないバラマキだと批判しています。確かに、具体論として出てくるのは高校教育の無償化など支出を伴うものがほとんどなのに、どこからその金が出てくるかというと、「無駄をなくす」の一点張りだからです。消費税は検討するとさえ言っていません。具体的なのは配偶者控除をなくすということくらいでしょうか。

しかし、「財源がどこにあるのか」という質問は良く考えてみればおかしな話です。どのような財源にしろ外国から借りたり、もらったりしない限り、大元は日本国民が自分の財布から支払う以外にはありえないからです。

長年の自民党政権で既得権化したものや、分捕り合戦で獲得されたものには、非効率だったり、無駄だったりするものも多いでしょうから、それらをきちんと削減できれば、他に回す予算は多少捻出できるでしょう。しかし、もし本当に無駄な支出だったら、取りあえず国民に返すのが筋で、無駄を見つけた分を勝手に使ってよいということにはなりません。

本当に必要な支出であれば、他で予算が余るかどうかと関係なく、予算化すべきでしょう。民主党のマニュフェストの施策を見ると、バラマキかどうかは別にして、国民の生活費の補助を行うものが大部分です。ということは所得の再配分を行うことが政策の基本です。財源論議とはどこのポケットからどこのポケットに金を移すかということで、どこからか打ち出の小槌を見つけるという話ではありません。

予算を捻出するのに、無駄を無くすという方法以外に、色々なところに積み立てられている資金、いわゆる埋蔵金を活用するというやり方もあります。しかし、埋蔵金は使ってしまえばお終いですから、当面の増税を回避できるというだけで、恒久的な財源とはなりません。

そもそも埋蔵金と呼ぼうと何と言おうと、国民の財産であることには変わりません。国民の財産を使うというのは、国債を発行して借金で財源を購うのと、国民の立場から言えばなんの変りもありません。埋蔵金を財源と言うのは本質的にはナンセンスです。

経済成長の財源は国債しかない

生活保護も幼児教育の援助も所得の補助は、国民の誰かの支出になるはずの所得を別の誰かに移してしまうことです。マクロ的に考えると、国民全体として負担が増えるわけではありません。使えるはずだった所得を税金で持っていかれる人は嬉しくはありませんが、もらって嬉しい人もいるわけですから、全体として計算上は帳尻が合っています。

ところが自民党の目指す経済成長の実現となると話が違ってきます。経済成長の実現、あるいは同じことですがGDPの減少の回避ということになると、帳尻が合っていては逆にまずいということになります。

GDPは、個人の消費支出、企業の投資、輸出から輸入を引いたもの、政府の支出(政府による最終消費で歳出そのものではありません)を合計したものです。個人が消費を節約したり、企業が投資を控えたら、輸出を増やすか、政府支出を増やすしか、経済成長を実現する方法はありません。

このうち輸出の増加(または輸入の減少)が難しければ、政府が支出を増やす必要があります。このとき、政府が税金を徴収して支出を増やしても効果はありません。その分、個人や企業は支出を減らさざる得ないからです。

結局、経済成長(ないし縮小の防止)のためには税金以外に財源を求めるしかありません。外国からの援助や借金をあてにするわけにはいかない日本は、国債の発行額を増やすことが経済成長実現の(少なくとも短期的には)唯一の手段と言うことになります。

自民党は民主党のマニュフェストの財源の不明確さを非難する一方、自身は消費税を議論の俎上に載せる、つまり消費税の増額を求めることで、責任のある政党としてのイメージを打ち出そうとしているのでしょうが、国債残高をさらに大きく積み上げざる得ないということには口をつぐんでいます。

単純に考えても、日本の500兆円のGDPを2%増加させるためには10兆円の支出増が必要です。消費税を含め、税金を財源にしては意味がないわけですから、10兆円の国債を追加発行しなければいけません。ほっておけばマイナス成長が予想されるのなら、民主党の16兆円どころではない、バラマキが行われることになります。

財政再建は危険な思想

実際には、民主党政権が実現しても、国債を大量発行しても経済の勢いを回復させる必要は出てくるでしょう。国債を唯一の財源として経済成長を実現しようというのは、何も間違ったところはありません。むしろ、危険なのは赤字国債の積み上げを国家の危機と考えて、増税あるいは支出の削減で借金の残高を減らすことを、財政再建と称していることです。

日本人全体から見れば、政府支出も個人消費も日本国民のお金の使い方です。この中で政府部門の赤字が積み上がったからといって、個人から税金を召し上げたり、福祉を削りまくって、財政が再建できたというのは全体を何も見ていないと言われても仕方ないでしょう。

もちろん、国債を無制限に発行していけば、最後は財政というより、国民経済が破綻してしまうでしょう。ただでさえ、政治家はバラマキをしたがりますし、税金を払うのが好きな人はいませんから、長期的に歳出・歳入のバランスを取るには一定の節度や努力がなければいけません。

しかし、財政が再建される、つまり積み上がった赤字がどんどん減っていく状態を作るのは経済的には持続的なマイナス成長の要因を政府が作り出すことで、何もよいことはありません。積み上がった借金は、さらに雪だるま的に増加するのを防げれば十分です。

政策軸はできるか

自民党のマニュフェストは、「どんな政策を、どのように、いつまでに行っていく」ということを明確に示すという意味ではマニュフェストと言うにはかなりお粗末と言わざるえません。ただ、政権党として今までの施策を全面否定することはできませんし、選挙前に増税をはっきり示すのは難しいですから、これが精一杯かもしれません。要は「今のままで何が悪いですか?」と開きなおるしかないわけです。

とは言っても、今回の選挙で政策軸らしきものは出てきました。民主党が所得の再配分を目指す、つまり貧しい人をなるべく作らないという考え方を取るのに対し、自民党が政府は所得再分配にはあまり介入せず、不況の緩和や、公共投資、防衛などに限定した役割を担うというものです。

民主党は政策は所得の再分配のためには、税金をかなりたんまり取るのが必要なのに対し、自民党は本質的には小さい政府を目指しますが、景気の平準化には国債を頼らなくてはいけません。民主党は高負担・高福祉、自民党は低負担・低福祉を目指していると言っても良いでしょう。

選挙前ですから、民主党は税金など増やさなくてもやりくりで何とかなると言っていますが、それでは所得の再配分の機能は果たせません。逆に、自民党は格差社会の追及が経済の活力のためには必要、と言った方が論理的な筋道は立つはずです。

マスコミ的なエモーショナルな表現を使うなら、所得の再配分を求める方は、貧しくて教育や医療を満足に得られない困窮した人々に焦点を当てることになりますし、格差追及を求める立場では、生活保護を騙して受け取るヤクザや、失業保険で遊んでいる若者(このような人種は日本では、あまりいませんが、ヨーロッパの高福祉国では当たり前の風景です)を描くことになります。

企業でも、好況時は金遣いが荒くなりますし、不況時はケチケチモードになります。どちらか一方だけでは、無駄だらけの体質になったり、逆に将来の布石を何も打たないリスクを抱えたりすることになるので、好不況の循環があるのは、企業にとってむしろ好ましいことです。

同様に国家でも、一方的に所得の再配分に突き進むと、経済の活力が失われたり、国民の労働意欲が衰える可能性が高まりますし、反対に格差の拡大を放置すると社会の安定性を破壊してしまう危険があります。

首尾一貫していることは、個人でも政党でも信頼を得るためには必要ですから、行き過ぎを是正するには、政権政党を変えてしまう方が良いだろうというのが、二大(政党による政権交代が健全な民主主義のために有効だろうということになります。

今回の総選挙は政権交代を行うための政策軸が、かなりはっきりと出てきました。耳触りの悪いことは言いたくないということで、民主党は増税を、自民党は国債増発を唱えていませんが、政策の色合いはかなり違っているように見えます。

国民主権なのですから、その時々に良いと思う方を選べばよいのですが、「どちらを選んでも同じこと」などでは全然ありません。かなり性格の異なる主張をお互いにしているのです。

ただ、財源論議は問題の本質ではありません。税金か国債かというのも、PLでみるかBSでみるかという違いです。どちらにせよ、全ての財源が国民であることだけは間違いありません。


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