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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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トヨタがクラウンを止める時
Crown2.jpg
ピンクに塗られた14代目クラウン

トヨタ自動車は昨年12月、14代目となるクラウンを発表しました。発表で目を引いたのは堅苦しくフォーマルな印象のあるクラウンをピンクに塗って派手でカジュアルなイメージを前面に出してきたことです。

しかし、デザイン自身は王冠を表したという、いかついラジエータグリルが目立つくらいで、大きな変化はありませんでした。クラウンは法人需要が中心でユーザも保守的な人が多いためデザインで冒険することはできない、とトヨタは考えたのでしょう。

2000年以降クラウンの年間販売台数は3-4万台です。新型が出た年は増えますが10万台には届きません。クラウンがもっとも売れたのは1991年ですが、この年の販売台数は20万台を超えました。以後販売台数の低下傾向に歯止めはかかっていません。

なぜなのでしょうか。クラウンの価格は一台4-5百万円程度ですが、この価格帯の車を買う個人客はあまり想像がつきません。家族が多ければミニバンやSUVを買うでしょうし、リタイアして夫婦二人の車好きならBMWの3シリーズなどの外車を選ぶ傾向が強いと思います。

結局、今やクラウンの需要は法人やタクシーが中心で、クラウンが最初に販売された頃とさして変わらなくなっています。その頃の富裕層でクラウンを買っていたような人達はベンツやアウディーに流れているのでしょう。

それにしてもクラウンというのは、そんなにダメな車なのでしょうか。そうではないでしょう。クラウンはセンチュリーを除けば非レクサス系列の最高級車です。技術的には最新の機能を満載していますし、車の出来自身は決して悪くはありません。

これは個人的な趣味の問題なのかもしれませんが、クラウンが良くないのは、レクサスという高級ブランドに対する実用車、大衆車のブランドであるトヨタの車なのに、妙に高級感を演出しようとしていることです。

まず、名前のクラウンがよくありません。車種名ですがこれではビジネスホテルでラグジュアリースイートと名付けた部屋を売るようなものです。そして王冠をかたどったバッジ。昔はロールスロイスの天使像ような突起物の飾りをボンネットに付けた車が多かったのですが、本物の高級車でなければ、むしろ安っぽさを助長してしまいます。

クラウンというのは、外国製品が優れていて、国産品はそれらの安いまがいものだった時代の名残りの製品です。サントリーはスコッチを、資生堂はフランス製の化粧品を真似しながら安く少々劣った品質で売っていた、そんな時代をクラウンは引きずっているのです。これではクラウンを買うのは法人需要しか実質的になかった時代の顧客層と同じなってしまうのは仕方ありません。

クラウンが今まで生き残れたのは、トヨタで最初の乗用車という伝統を守ろうというトヨタの意地があるからに違いありません。トヨタでは「クラウンを止めよう」と言うことなど禁句中の禁句なのではないでしょうか。

しかし、トヨタはクラウンを止めるべきです。法人需要にはレクサス、タクシーにはプリウスがあれば十分でしょう。パーソナルな車を求める個人にはレクサスやSUVがあります。

クラウンが無くなれば、クラウンの開発者、工場だけでなく販売店の影響も大きいことは間違いありません。けれども、雇用や既存の販売チャネルを無理に維持することが最終的には大きな損失を生むことは家電のような他の産業だけでなく、トヨタ以外の自動車メーカーは皆実感していることです。

トヨタにはクラウンを続ける体力はあります。しかし、その体力はクラウンの維持ではなく、他の車種の強化に使うべきです。今トヨタがクラウンを止めれば寂しがる人は多いでしょう。ただ、クラウンが無くなったことを悲しむ人たちの大部分はクラウンの顧客ではありません。それこそがクラウンの問題なのです。
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