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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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もうクジラのことはあきらめましょう
seashepherd.jpg
シーシェパードの活動船

おそらくほとんどの日本人は納得しないでしょうが(2006年のYahooのアンケートでは90%以上の日本人が南洋捕鯨に賛成しています)、あえて言います。クジラを獲るのはあきらめたほうが無難です。たとえ、調査捕鯨が資源としてのクジラの枯渇をまねくことはなくても、シーシェパードやグリーンピースの反捕鯨活動がほとんどテロのようになっていても、クジラを食べるなというのが白人優位主義が根底にある文化的偏見であっても、もはやクジラを獲り続けることは日本の国益に反しています。

今年1月16日、捕鯨に反対する環境保護団体、シーシェパードは調査捕鯨船「第2勇新丸」を襲撃して活動家二名が乗り込み、拘束されました。拘束は日本の側からは当然なのですが、シーシェパード側は日本が反捕鯨運動の制限を活動家開放の条件にしているとして引受を拒否しています。活動家の拠点であるオーストラリアの政府も反捕鯨を標榜していて、日本に好意的な対応をしていません (その後オーストラリア政府は引き取りました)。

クジラの問題は色々ややこしい背景がありますが、詳しくは昨年「それでもクジラ食べますか?」に書いたので、そちらをご参照いただければと思います。ともあれ、結論としては日本の捕鯨は、「国際的」には北朝鮮の核兵器開発波なみの反感(感情的にはそれ以上かもしれません)を買っているといっても過言ではありません。ただしここでいう「国際的」とはアメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなどの白人文化圏です。底流には日本に対する人種的、文化的偏見もあることは確かでしょう。

それでも、今後、粘り強く説得を続ければ、日本の捕鯨が国際的に認められるなどとは到底考えられません。シーシェパードは日本のマスコミでは無法者扱いですが、世界を支配する英語メディアは好意的でほとんど英雄です。日本にとって捕鯨のメリットは経済的には小さく、国際的な非難のコストのほうがはるかに大きいでしょう。

このままでは、ほとんどの日本人が年に一度も食べないクジラのために、国際的な評判を悪くして、グリーンピースやシーシェパードの資金集めに協力するだけです。大義名分が立たず、納得もできず、人種的偏見が透けて見える反捕鯨活動に屈するのは屈辱的で、心情的には難しいでしょう。しかし、ここは引くのが妥当な判断です。アメリカがベトナムで、あるいはソ連がアフガニスタンで敗れて撤退したように、最後は意地より国益が優先されるべきです。

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この記事に対するコメント

確かに捕鯨に関しては日本の敗色が濃厚です。
科学的根拠なら日本に分があると言えますが、
問題が感情的なやりとりに発展しており、理性的な解決は難しいでしょう。
鮪などの他の水産資源の枯渇も問題になりつつある今、
日本が率先して水産資源の保護を訴えるべきかもしれません。
(鯨は捕っておいて鮪は保護しよう、では説得力がありませんから)

ただ感情的な面では納得出来ないですね。
日本の食文化を否定されている訳ですから。
今の若い人は鯨を食べたことが無いでしょうから
あまり感慨はないのかも知れませんが・・・。
ただこれで日本が譲歩すれば世界からあれもこれもと
いろんな問題で譲歩を迫られはしないか、と心配な面もあります。
(従軍慰安婦、南京事件、日本海呼称問題,etc)
【2008/01/19 09:00】 URL | KS #- [ 編集]


国益から見ても捕鯨を行なうのを諦めるのは得策とはとても言えないでしょうね。
短期的な物事の見方しか出来ないんですね。
文化を放棄することは、国を放棄するのと同じ意味を持ちます。
お金にならないから、文化を放棄する。
それだけで、百年後、二百年後の国益に反すると分かるでしょう。
【2008/05/27 11:27】 URL | 一重まぶた #- [ 編集]

もう少し理性的な論理展開を
様々な事実をまとめる文章構成は上手ですが、GPの活動の
非科学性を認め、IWCの変質を述べておきながら、
「評判が悪くなるから、みんなに言われた通りクジラは食べないよ
うにしよう」(!?) と結論づけるのは、知性に対する侮辱
であり、破廉恥で野蛮に思えます。一見、知的に話題を
整理してみせながら、結論は感情論。
また話の構成の仕方については自分だけ物のわかった人間と信じる人が
よく行う価値相対化手法の典型的形ともいえます。
作者はブレーンストーミングをしたいのかもしれないが

「これもいいけど、あれの意見もいいよね。」
「まあそう熱くならずに…」

このように並列に価値を並べて評価する方法は
並列意見を上から見下ろす位置関係に自分をおいて楽しむいやらしい考え方だと思い
ます。
真正面から自分の意見を並列におき論理的な論評をするのではなく
欧米の一般論にすりより感情的に正当性を処理するのでは
意見 意志の強さなど望むべくもありません。

また国益の意味をどのように定義しているかが問題でしょうが、
近代的国益の定義をルソーの社会契約論における各個人の尊厳をかけた全面譲渡のもとに形作られる一般意思が国の意志と平行し、その意志の継続が国益のの基礎であるとすれば氏の国益による捕鯨放棄の考え方ははなはだ根拠が薄いと考えられる。
【2008/05/28 19:56】 URL | くじらを食べ続けます #- [ 編集]

なぜ「クジラはあきらめた」ほうが良いのか
「くじらを食べ続けます 」さんへ、

本文に書いておくべきだったとことですが、日本人のクジラの消費量は年間一人当たり50グラム、肉の消費量の0.1%です。日本人全体としては「くじらを食べ続け 」てはいません。供給が少ないからしょうがないじゃないかということはあるでしょうが、今クジラの供給が全面ストップしたとしても影響は非常に限定的であることは間違いありません。

他のブログ記事では何度か書きましたが、文化的な事象の善悪判断は結局は多数決です。その意味で、国際社会(この定義は本文に書きました)の中で日本が悪党になっているのは間違いありません。

日本がクジラを採り続け、食べ続けたとしても、どこかの国が攻め込んでくることはないでしょう。ですから、「くじらを食べ続けます 」と主張することは可能です。要は国際社会での孤立をどう判断するかです。「くじらを食べ続けます 」さんのような主張ももちろんあるでしょう。日本ではそちらが多数派です。私は、マズイと感じています。

どちらかを絶対に正しいと決める基準は存在しません。再び「国際社会」が「蝶々は美しく、毛虫は気持ちが悪い」というのと同じ理由でクジラを守りたいと言っているだけです。
【2008/05/28 23:08】 URL | RealWaveConsultinh #- [ 編集]


人類の漁獲量約1億トン
鯨の漁業資源消費量約5億トン


寿司食えなくなってもいいのか笑?
今の日本が国際的に孤立するわけ無いやろ笑
何言うとんねん
【2008/07/15 14:19】 URL | 東郷 #- [ 編集]


東郷さん、
クジラが漁業資源を食べるから退治するのは正しいということなのでしょうか。クジラは太古から食物連鎖の最上位でエコシステムに組み込まれていました。離れ小島にヤギが放牧されたようなこととは違って、クジラの駆除が漁獲資源を守るために必要と言うのは難しいでしょう。

それより、日本人のクジラの消費量は年間50グラム。肉の消費量全体の1000分の1です。クジラがなくても日本人の栄養状態に影響はありません。

**********************
人類の漁獲量約1億トン
鯨の漁業資源消費量約5億トン


寿司食えなくなってもいいのか笑?
今の日本が国際的に孤立するわけ無いやろ笑
何言うとんねん
【2008/07/15 17:04】 URL | RealWaveConsultinh #- [ 編集]

鯨問題は「人種」「文化」「宗教」の問題…?
> それより、日本人のクジラの消費量は年間50グラム。肉の消費量全体の1000分の1です。

クジラがなくても日本人の栄養状態に影響はありません。 それは、鯨を自由に捕ってはいけない時代になったからでしょう?昭和20年前後に生まれた方々からよく聞いた話ですが、食卓に上がる「肉」と言えば、大抵鯨肉だったそうです。(今では、牛肉や豚肉だと思いますが。)私たち日本人は今や鯨を食べなくても十分生きていけます。(以前は、鯨一頭捕れれば七浦が潤う、と言われたものでした。)しかし、だからと言って、このまま鯨を食べないでいいということにはならないと思います。つまり、鯨を食べるという「文化」を捨て去ってはいけないと思うのです。

大体、世界的に見れば、「白人」の意見が「尊重」される傾向にありますよね。鯨だって彼らがあまり食べないし、オーストラリアが観光に鯨様様なものだから、捕鯨を禁止してほしい!ということで、それを他の国々が支持したというだけの話ではないですか?彼らにとっては牛や豚が何頭殺されようとも、鯨一頭が殺された方が「罪悪」なのでしょうね。

…以下、少々脱線気味な文になります。…

でも、どうしてでしょうか…やはり、「人種問題」なのでしょうか?私は「言葉」の問題も大きいと考えています。いくらよい文化や技術を持っている国でも、また、いくら知識があって機知に富む人であっても、いくら優しくて思いやりのあるよい人柄の持ち主でも、英語でコミュニケーションが取れなかったら、英語圏の白人らには全く受け入れられませんからね。逆に言えば、どんな悪人であっても英語圏の白人たちに自分の思いや意見を打ち明けられる人物であれば、ある程度は彼らに受け入れられ、仲良くすることができるという訳です。(別に、英語だけに限らないのですが、ヨーロッパの言語を理解できる人は英語を大抵、英語を理解しやすいからです。)それを当の白人たちはあまり気付いていないと思います。それは彼らが白人だからです。(自分のニオイは気が付かない、というのと同じ理論です。)
【2008/09/19 02:33】 URL | わた #AIlHpmOk [ 編集]


たとえ日本が捕鯨を諦めたとしても先住民に認められた捕鯨はそのままです。彼らには頭数が減っているとされる鯨類の捕鯨も認められています。
現在IWCが目指す保護とは対極です。

当然、保護団体はこうした事実は一切触れず日本の調査捕鯨に非難の声をあげるだけ。
そもそも鯨類の保護が必要になったのも西欧諸国による過激な捕鯨が一因ではないのですか。

確かに鯨肉はほとんど日本で食べられていませんし、必ずしも必要ではありませんが、それは先進国に住む先住民も同じこと。日本が引き下がっては単に環境保護団体による環境問題の責任の棚上げを容認するだけではないのですか。
【2011/03/13 03:10】 URL | それでも先住民はクジラを食べる #- [ 編集]

捕鯨≠ベトナム戦争etc
>〔日本の捕鯨問題は〕アメリカがベトナムで、あるいはソ連がアフガニスタンで敗れて撤退したように、最後は意地より国益が優先されるべきです。

この喩えはおかしい。納得がいきません。

こと捕鯨問題に関して、日本は、ベトナム戦争におけるアメリカ、アフガニスタン紛争におけるソ連ではなく、むしろベトナム、アフガンの側ではないか。
米国・ソ連にはかなわないのだから、ベトナム・アフガンは米ソに屈しろというのでしょうか。

日本が捕鯨から撤退した場合、シーシェパードなどは一時的に「敵」を失うかもしれません。・・・が、また新たな「分かりやすい敵」を見出し、しつこくエコテロリズムをしかけるかもしれません。
あるいは、シーシェパード自体は退潮するかもしれません。・・・が、「日本の捕鯨を止めさせた」ということが西欧圏にとっての「偉大な実績」として残り、自信となって、非西欧圏の文化・習慣にかんして別の圧迫(文化的価値観の押し付け)をするという可能性もありえます。
(その圧迫=差別は、同じ西欧社会の「ユダヤ人」の文化・習慣に対して歴史的に存在したのです)

そうした文化的価値観の押し付け(文化帝国主義)がめぐりめぐって、かえって世界的に災厄をもたらすのではないか。
オサマ・ビンラディン容疑者が殺害されたとの報道があった日、そんなことを考えました。

幅広いテーマを扱い、深くかつ面白く、政治的・思想的でもバランスの取れた考察を発表される馬場氏が、捕鯨に関してなぜここまでバランスを失した考えをするのか。
死刑や原発の問題でも、いちいち捕鯨問題を引き合いに出す馬場氏の神経がサッパリ理解で来ません。
【2011/05/02 21:15】 URL | 若泉不敬 #aq1tDx3c [ 編集]


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