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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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体罰で学校は良くなりますか?
東

体罰を認める「愛のげんこつ条例」

宮崎県の東国原知事が学校での体罰を認める「愛のげんこつ条例」を作っても良いのではと発言して、体罰は是か非かという議論が少し盛り上がりました。もっとも、当の「愛のゲンコツ条例」自身は周囲の反対が多く、東国原知事はあきらめるようです。体罰に賛成する人は少なくないのですが、体罰は認めるべきなのでしょうか。

案外知られていないのですが、学校での体罰は昭和22年に出された学校教育法の11条で「校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。」として、はっきり禁止されています。もっとも学校での体罰がほとんど行われなくなったのは、日本では比較的最近のことです。学校教育法施行後も体罰は一般に行われていました。

学校教育法を持ち出さなくても、体罰で怪我をさせれば傷害罪になりますし、民事上の損害賠償の対象になります。もし「愛のげんこつ条例」を本当に作るとすると、どのような体罰なら許されるかを明文化する必要があるでしょう。「そんなの常識で判断することだ」と突っぱねてしまうと、現場は判断できずに大混乱に陥ってしまうに違いありません。 もともと「常識」で判断できるのなら条例など必要ないのです。

現場からは、「げんこつ」はいいのか、物を使ったらダメなのか、体罰を加える身体の部位はどこなら許されるのか、そもそもどんな状況、条件のもとで体罰が許されるかなどあらゆる問い合わせが来るでしょう。そんな質問に一々答えることはできっこありません。

一方、教員側に体罰に対して幅広い裁量権を与える問題もあります。教員の中には粗暴な性格だったり、興奮しやすい人もいるので、感情にまかせて鼓膜を破ったり、歯を折ってしまってしまうこともありえます。体罰を許すとなると、そのような教員の暴走をどのようにチェックするかも考えておかなければなりません。

東国原知事は「げんこつ」がいけないのなら、「愛のでこピン条例」「愛のしっぺ条例」ではどうかとも言っているのですが、それでは「げんこつ」は絶対的にダメなのかということにもなりそうです。 体罰をある範囲で容認しようという趣旨が、逆に体罰を厳格に制限することにもなってしまいます。

体罰は必要なのか

どのような時に、どのような体罰が許されるのかということを突き詰めると、体罰はなぜ必要なのかということになります。体罰が社会的にも認められるとすれば、生徒は学校の秩序を乱すことがあり、それに対し一定の罰を加えるのは、秩序を守るということと、教育として有効だと考えるからです。

このような考えは根拠がないわけではありません。体罰が普通に行われていた時代でも、やたら殴りまくる教師の授業は静かで、口でしか注意をしない教師の授業は騒がしいことが多かったということはありました。整然と授業を行うために体罰は有効だったわけです。

授業が静かなだけでなく、それ以外の学校の秩序の維持という点でも昔のほうが学校の権威は大きく、生徒が文句を言ったり、父兄が口を挟むことはずっと少なかったのは事実です。たとえば、最近よく言われるようなモンスターペアレントのような存在は滅多にありませんでした。

「いじめ」も大きな原因の一つは、学校の秩序が弱まったために、「いじめる」という面白い行為をみんな勝手にするようになったためだと思われます。残念ですが人は他人をいじめるのが大好きで、欲望のまま行動させると、想像もつかないほどひどい「いじめ」をするようになるのです。現在の学校での「いじめ」の蔓延は、性的な欲望を抑えつけずに婦女暴行が平然と行われているのと大した違いはありません。

面白おかしく取り上げられるモスターペアレントの話のどこまで本当なのかわかりませんが、学校側の権威が確立していれば、自分の子供を特別扱いして欲しいという欲望が表面化することはほとんどないはずです。

それでは学校の秩序回復に体罰は有効なのでしょうか。学校の権威が低下したのは、時代的背景が大きく体罰がなくなったからではありません。高等教育が普及して、教員だからと言って尊敬されることはなくなってきた。世の中全体として、権威主義的な支配に対する反発が強まってきたなどが、学校の権威が失われてきた理由で、体罰がなくなってきたのは、むしろ一つの結果に過ぎません。

学校が権威を失墜させたのは問題なのですが、権威の失墜の全てが悪いというわけではありません。有力者の子弟に対するあからさまなエコ贔屓など、モスターペアレントでなくても怒りたくなるようなことがあっても、昔は父兄から声があがることは、ほとんどありませんでした。正確な統計はありませんが、校内の怪我や死亡などの事故も表沙汰になることはずっと少なかったと思われます。学校の権威の下で、色々不明瞭なことが覆い隠されていたのです。

体罰自身の効果も静かな授業など秩序を維持する上の効果はあったでしょうが、当然行き過ぎもありました。感情にまかせて恣意的に体罰を加えたり(そのような場合の対象はめぐまれない家庭環境の子が多かったりしたのですが)、自分に都合の悪いことを誤魔化すために殴ったりすることもありました。単なる趣味としか思えないような体罰もありました。

体罰が最近になって認められなくなってきたのは日本だけではありません。アメリカやヨーロッパ諸国でも、195年代、60年代くらいまで学校での体罰はむしろ一般的だったのですが、近年はほとんど見られなくなってきました。家庭内暴力がDVとして犯罪と見なされるようになってきたように、暴力に対し世の中がより神経を尖らせる傾向になってきたのです。

今の時代は、学校で体罰を積極的な教育手法や秩序維持の手段として使うことを許すような状況ではないでしょう。仮に体罰を行うとすると、それこそ「愛のげんこつ条例」のようなもので、「これは許されている」と明示されているものを行うことになってしまうでしょう。 それでは意味がないことは前に書いたとおりです。

学校の秩序をどう回復するか

いじめの蔓延、モンスターペアレントのように自分の主張だけ押し通そうとする親、それに小学校の低学年からみられる授業の実施が不可能になってしまう学級崩壊。このような最近の現象は体罰がなくなったからというより、学校という集団生活を行う組織体が組織の秩序を維持する方法を失ってしまったからです。

学校が教育機関として有効に機能するために、一定の秩序が必要なのは当然でしょう。しかしそれは簡単ではありません。アメリカの高校では銃を携帯した警備員が昼間から常駐していたりするのですが、これは銃が必要になるような凶悪事件に対応するためで(これも驚きですが)、静かな授業を行う助けにはなりません。

学校に昔のような権威を回復させることは可能でしょうか。東京などでは、私立の学校に子供を入学させたがる親が多いのですが、慶応幼稚舎(小学校)のように入学させること自体がモンスター的な頑張りを要求する学校では、学校に文句ばかりつけるモンスターペアレントは存在しません。そんな行動に出ればたちまち退学になってしまいます。退学させられるという一種の暴力装置が学校に権威を与えているのです。

退学させるという選択肢のある私立学校はいじめも、それほど徹底的にはなりにくい傾向があります。「面白い」という欲望が無制限に発揮されることを学校の権威が抑制しているのです。このような学校でも体罰を普通に行っているわけではありません、入学が難しい、言葉を替えると退学された場合のコストが大きい学校は、秩序を維持するのはそれほど難しくないのでうす。

高校までが事実上の義務教育化している日本で、退学という暴力装置を持たない一般の学校は、どのようにすれば権威を保てるでしょうか。そもそも退学させても、義務教育期間中はどこかの学校がその子を引き受けるわけですから、社会全体として本当は問題は解決していてはません。

理想的にはPTAが学校と父兄の間で、公平で合理的な判断を行って、親や生徒の個人的なわがままや、教員の暴走をチェックできれば良いのでしょうが、現在のPTAはそんな存在ではありません。PTAの役員になることは、ほとんどの人は避けたがるのですから、とても面倒なことはできません。

学校での種々の問題を解決する第三者機関を作り、裁判員制度のように一般から委員を有給で採用する方法もあるかもしれません。そこで「学芸会で自分の子供の出番が少ない」と文句を言う親に、「あなたの不満は学校の運営に対する不当な介入です」とはねつけたり、いじめをする子供に「いじめをやめない場合は、転向させます」と叱るのです。もちろん、暴力を使ったり、幼児性愛の傾向のある教員は退職を含む、懲戒措置を行えるようにします。

そのような機関を作ろうとすると「愛のげんこつ条例」どころではない反発が起こるでしょう。具体的な運営もとても簡単とは思えません。しかし、体罰が必要だと思える現在の学校の状況を解決しようとすれば、相当の覚悟が必要なのです。体罰を認めれば子供がもっとまともに育つのでは、と考えるのはあまりに粗雑な発想です。すぐに引っ込めるという運動神経の良さは認めざる得ませんが・・。
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この記事に対するコメント
う~ん。
 う~んv-40

 PTAが駄目だから、第三者機関・・・。
 ありがちな結論です。

 そして、第三者機関がうまく機能しなくなると、さらに第三者機関。
 結局、真の第三者っているのでしょうか?

 子供も問題は、成年なるまで親権者(=親)の問題でしょう。
 その問題に、第三者なる専門家(?)を介入させて、弄くり回すのは
 如何なものでしょうか?
【2008/07/12 12:43】 URL | 唯井 遡 #Ip/fgraw [ 編集]

Re: 警告
> XXX先生
> 体罰やめてほしい
> 罰金10万以下

河井さん、
このコメントはブログ記事へのものと認められないのでえ、削除します。
【2010/12/23 01:36】 URL | RealWave #- [ 編集]


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