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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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少子化という囚人のジレンマ
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二人の囚人が別々に尋問されて、どちらも黙秘を続ければ懲役3年、片方が黙秘して、一方が自白すれば、黙秘した方は懲役10年になるが、自白した方は懲役1年ですむ。どちらも自白すると懲役5年。これは有名な囚人のジレンマのシチュエーションですが、ゲーム理論では、自分が自白してしまえば、片方が自白しようと(この時は懲役10年のところが5年ですむ)、黙秘しようと(このときは懲役1年になる)となって、必ず有利になるので、結果的にどちらも自白して懲役5年を食ってしまいます。本当はどちらも黙秘で頑張れば懲役3年ですむはずですが、自己中心的な考えを貫くと「合理的に」こうなってしまうわけです。みんなが得をしようとして結局皆損をしてしまうのが囚人のジレンマですが、関係が長続きするものならば、ビジネスで言えば同じ相手と何度も取引をすると、皆が得をすることを考えるようになります。談合で安値で出し抜くのを避けて、高値で受注をするというのはその典型です。

少子化が懸念されている日本で、人口減少が2年後ではなく今年にも始まりそうだと報道されていました。人口減少が経済成長を困難にさせるとか、高齢化社会は活気がないとか色々問題を引き起こすのは事実でしょうが、一番深刻なのは年金など高齢者を支える経済的インフラの維持が困難になることでしょう。ではな何故、皆子供を作らなくなったのでしょう。子供の養育にお金がかかる、女性の社会進出が進んでいるなど理由は色々あるでしょう。しかし、経済的な問題が少子化の原因であ
るとすると、発展途上国や昔の日本で女性が沢山子供を産んでいたこの説明ができません。むしろ本当の原因は社会全体が囚人のジレンマに陥っているということが考えられます。

確かに子供の養育は経済的に負担です。今の日本人は昔の日本人より経済的にずっと豊かになりましたが、進学率の上昇や塾代などで、教育費はずっと大きくなっています。では昔の日本人や発展途上国の人は何故沢山子供を作ったのでしょう。それは子供が自分たちの老後を保障する一種の将来への投資になったからです。社会保障のほとんどない社会では老後働けなくなったとき、頼りになるのは子供です。乳幼児や子供の死亡率が高かった昔は、予備も含めて沢山子供を作る必要があったのです。これに対し現代では老後の保障は年金と自分の蓄えで行います。子供を自分の老後を保障する一種の保険だという考えは、皆無ではないでしょうが、もはや主流ではありません。女子プロゴルファーの父親が娘の賞金を召し上げるという話に不快な思いをする人は多いでしょう。老後を子供に頼るというのは、今や不道徳とさえ言えるのです。

ところが、老後は自分の子供でなく社会保障に依存するとなると問題が生じます。教育費など子供の養育に投資せずにせっせと貯金したり、その分遊興費に使った方が有利になってしまうからです。個人が自分にとっての最適解を求めると全体としては最適化が実現できない。これは囚人のジレンマそのものです。ではどうすれば良いのでしょう。社会保障や年金を無くし、かつ資産に対し高率の税をかければ老人は子供に頼ろうとするはずです。そうなれば昔の日本人のように子供を沢山作ろうとするでしょう。一人っ子政策を推し進めた中国の農村部で隠れて子供を作ろうとしたのは、このような理由と思われます。あるいは、子供は社会の所有物だと考えて、養育の責任を社会全体で負うという方法もあります。昔の日本の農村部、あるいは人類の歴史の大部分はこのようなシステムで子供が養育されました。

明らかなように現代の日本で、そんな解決策は使えません。保育所の充実や、養育手当の増大は一定の効果はあるでしょうが、それでも囚人のジレンマを完全に解決してはくれないので、効果は限定的でしょう。問題は囚人のジレンマは取引が繰り返されるような関係でしか本質的には解決されず、ジレンマのままであるというこです。老後の生活の心配というのは人生で一回しかないので、繰り返しの取引で問題解決をはかることもできません。人口減少の問題は当分解決されることはなさそうです。
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テーマ:少子化問題 - ジャンル:政治・経済

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