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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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良い国ってどんな国
成人式

良い国の条件

正月を過ぎ、あっと言う間に成人式の頃になってしまいました。今年の成人式は経済不況が影を落としているためか、テレビニュースのインタビューでも「きちんと仕事に就けるよう勉強します」とか「将来生活が安定するか不安です」とか、答える若者が多かったようです。もっとも、本当にそのように考える若者が多くなったのか、そのように答えたインタビューだけ選び出して、放送したのかはわかりません。多分、その両方だったのでしょう。

若者が生活の安定を求めてばかりいる国というのは、この先大丈夫か、それこそ不安にもなるのですが、それではどうすれば良い国を実現できるのでしょうか。そもそも、その前に良い国とはどんな国なのでしょうか。例えば、
(1) 広大な国土を有する
(2) 豊富な資源、食料がある
(3) 強力な軍隊を持つ
(4) オリンピックで世界最高水準の成績をあげる
こんな国はどうでしょうか。このような条件にアメリカは当てはまります。しかし、崩壊したソ連も同じように、これらの条件を満たします。中国も今ではそうでしょう。

アメリカはともかく、ソ連や中国の国民であった方が、日本人であるより幸福だと考える人は少ないでしょう。国が強力だというのは、戦争をしたり、オリンピックでメダル争いをする時には、役に立ちますが、個人の生活にはあまり役立たないのです。アメリカ人も広い家や、沢山のビジネスチャンスに恵まれていることは良いとしても、先進国では唯一第二次世界大戦後、何度も数千、数万の単位で戦死者を出す戦争に駆り出されていることは、とても良いこととは思えません。

それでは、どんな国に住めば国民は幸福なのでしょうか。幸福の尺度や、基準は個人によって違うでしょうが、次のようなことは国民全体の幸福度を増大させるはずです。
(1) 衣食住など基本的な生活は、誰にも一定のレベルで保証されている
(2) 貧富にかかわらず、相当程度の医療水準を与えられている
(3) 貧富にかかわらず教育を受けることでき、国民の知的水準は高い。高等教育を受ける資格は、学力によって得られ、貧富で修学のチャンスが大きく異なることはない。
(4) 豊かな自然環境を楽しむことができる
(5) 高度で多様な文化を楽しむことができる
(6) 犯罪の発生率は低く、かつ犯罪の検挙率は高い
(7) 政府・議会は透明で民主的なルールで選出され、効率的で腐敗がなく、長期的な視野に基づいて行動する
(8) 裁判は透明、公正、厳格かつ迅速に行われる。判決は正しく実行される
(9) 多様な報道機関から幅広く、情報を得ることができる
(10) 言論を含め幅広い自由が保障されている。また、自由を担保するために、ルールだけでなく様々な仕組みが提供されている
(11) 生まれ、性別、貧富、学歴などいかなる理由でも、不当な差別は行われない。また、差別を助長しないために、様々な制度が整備されている
(12) 平和で安定しており、戦争で兵士、市民として死亡する確率は非常に小さい
(13) 社会的インフラは充実しており、交通、電力、水道などのライフラインは高度で安価に利用できる
(14) 意欲のある人々に成功するチャンスがある
(15) 社会的失敗に対しセーフティーネットがあり、立ち直るチャンスがある。
この他にもっと色々な条件が考えられますし、ここで挙げたすべてが誰でも賛成するものばかりではないでしょう。たとえば、(11)の「差別がない」というのは、各論で外国人、前科者などに、どこまで一般国民と同等の権利を保証するかとなると、意見は一様ではありません。人間は差別されるのは嫌いですが、差別するのは好きなことも多いからです。

とは言ってもこれらは、多くの人が「暮らしやすい」と感じる国の条件として、それほど反対はないと思います。こうしてみると日本は、ほとんどの項目で世界的に見て高い水準で、条件を満たしてきたと言えます。何だかだ言っても、平均寿命が世界最高の水準にあるのは、その証拠と考えられます。


金融危機が「もの作り」の危機になる理由

「今の日本で良いじゃないか」と言いたいところですが、どうもそうとは言えません。救急車で運ぼうにも病院はどこも患者を断る。医療も福祉は日々切り下げられ、年金はどうなるかわからない。なかでも緊急の課題は派遣切りでしょう。正規労働者が派遣労働者に置き換えられ、派遣労働者は簡単にくびを切られる、という構造自身が問題なのですが、今回の金融危機でわかったのは、皮肉なことに派遣なしでは、日本で製造業を維持するのは困難だということです。

製造業がだめなら農業はどうでしょうか。日本の農家の平均農業所得は120万円程度、月10万円に過ぎません。農業労働者一人当たりでは、その半分以下ということでしょう。しかもこれは、農地をすでに持っている農家の話ですから、これから農業を始める人がこれよりましとは考えにくいでしょう。これでは、派遣切りにあった労働者を農業に転嫁させるといっても、ほとんどの人は嫌がるでしょう。

ついでに言うと、農業所得が低いことを改善するために、農産物の値段を上げると、農家以外の人は実質的に莫大な税金を払わされているのと同じことになります。これは戦後一貫して高い米価を維持するために取られた政策ですが、今更こんなことは支持されないでしょう。食料自給率は農民を増やすことでは決して向上しないのです。

国民の福祉の根本に、経済的成功があることは疑いありません。高福祉の北欧の国々の一人当たりの所得は世界でトップクラスです。所得が高ければ、医療水準を高くすることも、教育を充実させることもできます。必ずしも手放しでは良いこととは言えませんが、介護の人手不足を外国人労働者を導入で緩和することも、所得が高い限り可能です。

知的能力以外に繁栄の手段はない

愚かしいのは、BRICsのような旧ソ連型の大国路線を求めることです。アメリカのように覇権を持つことで、ドルが基軸通貨にできるような経済的利益がある場合は別ですが、国が大きいことは、国民の福祉と何の関係もありません。

かつては、日本がそうだったように、国内市場が大きいと産業育成上有利だったのですが、グローバル経済では、フィンランドのノキアや、スイスのネスレのように小国でも世界的企業を持つことは可能です。

日本人が世界水準から見て高い所得を維持するためには、世界水準から見て高い生産性を持つしかありません。今の形の農業、今の形の製造業では、その実現は難しいでしょう。結局、世界水準から見て高い生産性は高い知的能力に裏付けされることが必要です。逆に言えば、農業や製造業も高い知的能力が必要となるように仕事の中身が変わってくれば、高い所得を得ることができるでしょう。

国民の一人一人は知的能力を高める努力をするということですが、国家の競争力で考えると、最初に挙げた国民の幸福の条件を満たすような国は、企業が進出したくなる国です。企業が進出すれば、国民所得は高くなります。シンガポールや香港はそうすることで、都市国家でも強い競争力を持つことができました。

日本人の幸せは、食料自給率を高めたり、まして資源確保で得ることはできません。食料、資源はお金と同様に天下の回りものです。政治も役割は、環境としての良い国の条件を満たすように努めることです。こんなことは当たり前すぎて、議論するまでもないのでしょうか。どうもそうとも思えないのですが。

こちらもご参考に: 日本は大企業病
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