ビジネスのための雑学知ったかぶり
ビジネスでも雑学は重要! 知っていると少しは役に立ったり、薀蓄を自慢できる話題をご紹介
プロフィール

RealWave

Author:RealWave
Twitterアカウントはrealwavebabaです。

馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

ご連絡はrealwaveconsulting@yahoo.co.jpまで

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

お客様カウンター

Since 2009/10/21

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

リアルオプション
CAESIQDZ.jpg


リアルオプションという言葉が良く聞かれるます。最近では計画化ツールの中にもリアルオプションの考え方が取り入れられており、難しいとか、ややこしいとかいうことで避けて通ることが段々できなくなってきました。とは言え、リアルオプションを本当に理解しようとすると、1997年のノーベル経済学賞を受賞した、モートン、ショールズらのブラックショールズ式に行きつくことになります。これは、オプションの価格を決定するために、ボラティリティー(価格変動の標準偏差)やオプションの行使時期などを組み合わせた偏微分方程式に基づくものであり、一般のビジネスマン、コンサルタントにはやや不向きです(数学の得意な人も多いでしょうから、そのような人たちのおもちゃには丁度よいでしょうが)。そこで簡単にポイント(と言っても私の理解の範囲ですが)の説明をしておきましょう。

オプションとはもともと金融市場など、先物取引の機能を持つ市場で、ある商品をある特定の値段で将来買う(コールオプション)または売る(プットオプション)権利のことです。たとえば、ある商品を6ヵ月後に1,000で買うコールオプションを50円で買ったとしましょう。商品の値段が6月後に1,000円以上になっていれば、そのコールオプションを行使して、差額を儲けることができます。逆に、1,000円以下に値下がりしていても50円をあきらめれば、それ以上損をすることはありません。実際の金融市場では、オプションそのものを価格変動する商品と考えて、オプションに対するオプションを作ったり、さらに複数のオプションを組み合わせて、リスクをより小さくしたり、あるいはもっと大きく儲けようとしたり、際限なく商品の種類が増えています。これがいわゆる金融デリバティブ(金融派生商品)です。

さて、金融商品でない実物に対しても同様の考えが適用できます。たとえば外国でヒットした商品が日本でヒットするかどうか判らない時、取り合えず独占販売権を押さえてしまうというようなことが考えられます。この場合、独占販売権を得るための支払いは、将来の日本での販売を行うためのオプションの価格と考えられます。

一般に、あるプロジェクトをスタートするとき、いったんプロジェクトがスタートしてしまうと、途中でプロジェクトを中止するということは計画化せず、中止までにかなり抜き差しならないことになってしまいがちです。プロジェクトの将来の不確定要素に対し、従来の手法ではDCF(Discout Cash Flow)を用いたNPV(NetPresent Value)を使って採算性を見るのですが、DCFの利率は社内レートであって、プロジェクトの不確定要素を表したものではなく、結局「やらんよりまし」といったものになりがちです。

将来の不確定要素に対してはシナリオプランニングのように複数のシナリオを用意する方法もありますが、これはボトムでのリスクをアセスするためには有効ですが、投資のタイミングや期待利益に対しては十分な情報を与えてはくれません。その意味で何らかのリアルオプションを設定できれば、より合理的に投資リスクを回避できるはずです。

オプションの考えで興味深いのはボラティリティーと呼ばれる予測利益の変動幅が大きいほど、オプションの価値は高まるということです。つまり、どんなに損をしても最大の損はオプションを捨てることですから、いったん良いほうに振れたときの利益を期待値として得ることができるからです。オプションを用いれば「ハイリスク・ハイリターン」または「ローリスク・ローリターン」の2者択一から「ノーリスク+ローコスト・(もしかすると)ハイリターン)」という図式が描けるのす。

リアルオプションの問題は、実物の世界では金融市場のようには常に適当なオプションが存在するとは限らないということです。オプションがなければリスクのヘッジもできません。また、価格変動は正規分布に従い、常に適正価格でオプションを処理することが可能であるとしたブラックショールズ式の前提が崩れる危険を考える必要があるかもしれません。米国のLTCMという金融オプションに投資する会社(ノーベル経済学賞をとった、ブラックショールズ式の発明者を社外取締役にし
ていたことで有名)は、複雑なオプションの連鎖を行った挙句(プロですら容易に理解できない)、どんずまりにロシアが国債市場を閉鎖してしまったため、オプションの理論価格も何もなく、価格変動の嵐で倒産してしまいました。リアルオプションも同様な危険はあるかもしれません。
スポンサーサイト

テーマ:経営学 - ジャンル:政治・経済

この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→http://realwave.blog70.fc2.com/tb.php/19-16a4ec7d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

LTCMLong-Term Capital Management(ロングタームキャピタルマネジメント、通称:LTCM)は、かつてアメリカ合衆国コネチカット州に本部をおいて運用されていたヘッジファンドである。日本語に訳すと、「長期間の資産運用」となる。.wikilis{font-size:10px;c 投資最新ガイド【2007/08/01 16:57】

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。