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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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サマータイム(夏時間)
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クールビズという名の奇妙なファッションを霞ヶ関方面に広めた小池大臣も退任しましたが、クールビズと同じ省エネのためにサマータイム(夏時間)を採用しようという議論が時々話題に上ります。北海道では試験的に札幌市その他で夏時間を採用して、夏時間のPRをしようとしています。

夏時間を一言で言えば、1時間時計を進めるということです。つまり、通常なら昼の12時(太陽は南中するわけですが)は、夏時間では午後1時になります。夏の盛りだと日の出は5時頃、日没は7時頃ですが、これが夏時間日のなら出は6時、日没は8時になります。何故そんなことをするかというと、皆普通5時頃は寝ているのに、太陽が出ていて勿体ない。朝5時を6時にしてしまえば、太陽の出ている時間のかなりは活動時間に使えるというわけです。太陽を無駄にしないという意味で、夏時間(Summer Time)をアメリカでは普通Daylight Saving Time(DST)と言います。

夏時間が省エネになるというのは多少根拠が薄弱です。もともと夏時間は戦争中にエネルギーを節約しようとしたのが、世界中に広がった理由なのですが(第2次世界大戦中アメリカでは夏時間をWar Timeと言っていた)、これは昼が長く(つまり夜が短く)なれば電灯で使うエネルギーが少なくなるという根拠でした。何十年も前ならいざしらず、電灯で使用するエネルギーは今や全体から見る僅かですから、大した省エネにはなりません。現にアメリカではDSTの省エネ効果は電力では1%程度ではないかとも言われています。

とは言っても、5時会社を出れば夏時間なら3時間ほど日没まで時間がありますから、ゴルフをうまくすれば1ラウンドできます(会社の近くにゴルフコースがあればですが)。夏太陽がある季節に戸外でたっぷり運動するというのは北ヨーロッパの人には特に好ましいでしょうし、レジャー産業には朗報でしょう。そう言えば夏時間はついこの間まで日本では、景気浮揚策として語られていました。クールビズと一緒に省エネ対策になったのは、何としても夏時間を採用したいという勢力がどこかにあるような気がします。

さて、少ないながらも省エネに貢献し、景気も良くなり、皆健康になるといことなら良いことづくめのようですが、問題がないわけではありません。当然、通所の時間から夏時間に変わるとき、逆に夏時間が冬時間に戻るとき時計を直す必要があります。アメリカでは4月最初の日曜日の午前1時が、夏時間の午前2時になります。逆に10月最後の日曜日の夏時間午前2時が、午前1時に戻されます。

夏時間になった当日は1時間時計が進んでしまうわけですから、時計を直しておかないと遅刻になってしまいます。これは半端な話ではなくて、当日うっかりしていると

・飛行機に乗り遅れる
・ビデオ予約で番組を取り逃す


など色々な問題が出てきます。大体、一つの家庭で時計がいくつある知りませんが、相当な数であることは間違いありません。昔なら柱時計にお父さんの腕時計くらいだったかも知れませんが、今ではビデオ、携帯電話を始め、あらゆるところに時計が入り込んでいるので、修正の手間は大変です。

このように一般家庭に時計が増えてしまった原因は、主に様々な機器に組み込まれたコンピューターにあるわけですが、様々なシステムも夏時間に合わせなくてはなりません。夏時間が採用されたらどうなるかというのは、日本のIT業界ではY2K(西暦2000年問題)に匹敵するような大騒動に鳴る可能性があります。

ただ、幸いなことに世の中のコンピューターはハードもソフトもアメリカ生まれが多いですし、OSなどのプラットフォーム系はまず必ず夏時間や時差のサポート機能を持っています。したがって、プログラムや運用でそれらの機能をちゃんと使えば良いわけです。しかし、プログラム、運用の全面見直しとなると結構な仕事量になりそうです。
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テーマ:トラブル - ジャンル:コンピュータ

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夏時間夏時間(なつじかん、サマータイム、デイライト・セービング・タイムとも)は、夏の間、太陽の出ている時間帯を有効に利用する目的で、時刻を1時間早めて、それに合わせた生活を送る制度。またはその早められた時間のこと。明るいうちに仕事をして、夜は早く寝るよう 日本の心-四季折々の風情を感じ...【2007/07/28 08:36】