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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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The Next Wave:インターネットの次に来るもの (1) :コンピューター最初の30年
コンピューターは15年の周期で新しい時代が来ます。とは言っても、こんなことを言うのは私以外にあまりいないのですが、根拠のない話ではありません。今、コンピューターはインターネットの時代ですが、インターネットが本格的に普及を始めたのは1995年頃です。15年サイクルの法則が再び当てはまるのなら、来年2010年は次の周期、新しいコンピューターの波が来るはずです。インターネットの次の主役は何なのでしょうか。 今何が見えて、何がみえていないのでしょうか。まずはコンピューターの歴史に立ち返って考えてみましょう。

コンピューター産業の成立(1950-1965);エポックメーキングな出来事 コンピューターUNIVAC Iの発表(1950年)

世界最初のコンピューター(電子式デジタル計算機)は、アメリカのアイオワ大学のアタナソフとベリーが1937年に開発したABC(Atanasoff–Berry Computer)ですが、実際には1946年に同じアメリカのペンシルバニア大学でモークリーとエッカートによって完成したENIACが世界最初のコンピューターと思われることが多いようです(ノイマン型コンピューター)。
univac_550x438.jpg
UNIVAC I

ENIACを始めとして創世記のコンピューターは全て特注品でした。製品と言うより、プロジェクトで作り上げられた「高速計算装置群」と呼ぶのが相応しいものです。現代でもスパコンはこのような作り方をされています(スパコン開発中止は正しい判断)。実際、当初のコンピューターは全てスーパーコンピューターそのもので、「コンピューターは世界に3台しか必要ない」とまで言われました。

コンピューターが特注品の世界から脱して、製品として産業を成立させたのは、レミントンランド社(現在のユニシス)が1950年に発表した最初の商用コンピューターUnivac Iです。Univac(Universal Automatic Computer: 万能自動計算)と名付けられた、このコンピューターは72トンもある巨大な代物でしたが、それでもUnivac Iを「買う」ことは可能でした。Univac Iの登場を見て、IBMはIBM701を1952年に発表します。IBM701は当時としては大量に生産され、大学や研究所は手作りでコンピューターを作るのは時代遅れとなりました。

Univac IやIBM701の登場に合わせて、コンピューターは大規模な技術計算だけでなく、情報処理に使われるようになってきました。Univac Iの最初の納入先はアメリカ国勢調査局ですが、それに続き多くの企業が大量のデーターを処理するためにコンピューターを導入するようになりました。

コンピューターの売り上げは急速に増大し、コンピューターは一躍花形の成長産業となります。アメリカではGE、RCAなどの有力電機メーカーがこぞってコンピューター事業に参入し、フランスではブル、イギリスではICLといった国策コンピューター会社が設立されます。

コンピューター技術的にはこの時期には、進化論の世界で5億年前の「カンブリア紀の大爆発」と呼ばれる、現在のほとんどの動物の原型が登場した時代のように、新しいアイデアが次から次へと現れました。仮想記憶、リアルタイム処理、時分割方式、マルチプログラミングのようなコンピューターの基礎技術のほとんどは、この15年の間に現れます。

コンピューターが人々の日常生活に大きな影響を与えるようになったのは、何よりオンライン処理が始まったことです。航空会社や銀行はコンピューターと端末をオンラインで結び、座席予約や入出金処理を行うようになります。コンピューターは社会生活に深く組み込まれることになっていきます。

汎用機の時代(1965-1980):エポックメーキングな出来事 システム360の発表(1964年)

1964年、IBMは大型から小型までの機種を網羅し、科学技術計算と商業計算の両方をカバーするとするIBMシステム360ファミリーを発表します。「ファミリー」と名付けられように、システム360には50倍も性能の幅のあるいくつものモデルがありましたが、それらのモデルはアーキテクチャーとよばれる共通の設計方式により、全て同じプログラムが稼働しました。システム360以前はコンピューターの機種が違えば、プログラムを書き直さなければならないのは当たり前だったのです。

IBMのシステム360は事業的には大成功をおさめます(日の丸コンピューターを再評価する(1)参照)。 IBMはシステム360が小型機から大型機まで共通のソフトウェアが使用できることから、他社への移行を阻止してユーザーの囲い込むことができるようになったからです。
ibm_360full.jpg
IBMシステム360ファミリーの最大機種モデル90

システム360の成功により、コンピューターは事実上IBMのシステム360が標準となります。IBMの市場占有率は60%から70%に達し、IBMは競争相手より、独禁法を恐れるようになっていきます。

コンピューターの製造メーカーがIBMに集約されていく一方、コンピューター業界では色々ビジネスが生まれてきます。ファミリーによりアーキテクチャーが統一され、同じソフトウェアがどの機種でも稼働することになったことで大きなソフトウェア市場が期待できることで、ソフトウェアを独立して販売する会社が現れました。それまでは、ソフトウェア、つまりプログラムはコンピューターメーカーが提供するか、ユーザーが自分専用に作成するのが普通でした。

コンピューターのリース会社も出現します。システム360ファミリーは同じプログラムが稼働するので、上位機種に移行したユーザーの使用していた機種を、規模の小さなユーザーが使用することも可能です。つまり、製品の寿命が長くなり、リース会社は再リースで大きな利益を上げることが見込まれることになったのです。

IBMシステム360の周辺で色々なビジネスが立ち上がっていく中で、最大のものは互換機ビジネスだったでしょう。IBMシステム360のアーキテクチャーは公開されており、同じアーキテクチャーのコンピューターを作ることは可能でした。IBMシステム360以外のコンピューターが次々に市場からなくなっていく中で、IBMは互換機メーカーに手こずることになります(このあたりの話は「日の丸コンピューターを再評価する」(2)(3)(4) をご参照ください)。

しかし、互換機メーカーとIBMの競争は、所詮汎用機市場というコップの中の争いでした。コンピューターに対する関心は、コンピューターという「機械」そのものではなく、どのようにビジネスにコンピューターを活かすかという点に移っていきます。コンピューターが大量のデーターを高速で処理する能力を与えてくれることで、情報は、人、物、金に並ぶ第4の経営資源と言われるようになります。

MIS(Management Information System: 経営情報システム)、SIS(Strategic Information System: 戦略情報システム)といった「3文字の略語」がブームになり、大規模なデーターベースを構築し、オンラインで企業と顧客を結び付ける形で、コンピューター化が進展します。

この時代、「大きいことは良いことでした」。情報の価値は集約が進めば加速度的に増していきますし、コンピューターの価格性能比は大型機ほど有利になっていました。巨大なシステムを構築するには巨額な費用がかかり、大型のコンピューターシステムを作るために、企業は合併を行うべきだとまで言われました。

急速に発達したコンピューターは企業の中で神殿のような存在になっていました。一般の従業員や顧客は神殿のご利益をありがたく受け取るだけでしたし、企業の情報システム部員は神官としてコンピューターに仕えつつ、神の言葉をユーザーに伝える役割を持っていました。しかし、それは多くの人々にとって必ずしも満足のいくものではなかったのです。(続く

インターネットの次に来るもの:目次
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この記事に対するコメント

>今、コンピューターはインターネットの時代ですが、インターネットが本格的に普及を始めたのは1995年頃です。

イーサネットは1970年代には出てきています。1995年というのは日本の民間にインターネットが商用利用を伴って降臨した年です。
先進国をカネの亡者が席巻してしまった21世紀。人類は「新技術」を得ていません。

ようするに15年周期説はとても苦しいということです。
【2011/10/06 16:32】 URL | よたろ #JalddpaA [ 編集]


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