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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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デフレとユニクロ
uniqlo

デフレの元凶?

物の価格が下がる、デフレが問題になっています。物の値段が下がると他の物や給与がつられて下がる、いわゆるデフレスパイラルに陥り、経済が縮小していく危険があります。その中でユニクロが物の値段が下がるデフレの元凶のように言われることがあります。

ユニクロで売られている衣服が、従来の常識覆すような安値の物が多いのは確かなのですが、本当にユニクロが日本経済のデフレの元凶などということがあるのでしょうか。あるいは元凶とまでは言わないまでも、象徴的な存在だと言って良いのでしょうか。

この問題について考えるとデフレとは何なのかが必ずしも明確に定義されていないことがわかります。たとえば半導体の価格性能比は2年で2倍という勢いで向上します。今売られている標準的なパソコンを10前に買おうとしたら10倍以上の値段がしたはずです。そもそも同じような性能を持ったパソコンは売られてさえいませんでした。

これはデフレなのでしょうか。多分違うでしょう。パソコンの価格は同じメモリーやHDDの搭載量の製品同士を比べるのではなく、それぞれの時代に「同じようなクラスとして売られている」パソコン同士を比べるのが妥当です。一般の人が購入するパソコンの価格が2年で半額という勢いで安くなっているわけではありません。

それではローレックスの腕時計とカシオのGショックの比較はどうでしょうか。カシオのGショックは耐久性、正確性など腕時計の基本機能で圧倒的にローレックスを上回っています。ローレックスの時計をカシオのGショックに買い替えるのはデフレを助長するのでしょうか。

デフレをマクロの経済指標で考えれば物価指数が低下しているかどうかという歴然とした判断基準がありますが、ミクロに個々の製品やサービスを比べて「デフレ的現象」かどうかを判断するのは、必ずしも簡単ではありません。

それでは少し観点を変えて、ユニクロはどうやって従来考えられなかったような価格で衣類を販売できるのか考えてみましょう。

ユニクロのビジネスモデル

Uniqlo5.jpg

上の表はユニクロと他社との比較を示しています。数字はいずれも2008年度の決算のものです。まず目につくのはユニクロの粗利の高さです。粗利は仕入れや製造価格と売値の差ですが、小売り業者一般の粗利が20-30%なのに対しユニクロの場合50%にも達しています。これはキヤノンのような製造業や、同じ衣料品業界でも東京スタイルのような製造中心の企業に近い数字です。

これはユニクロが製造から販売まで一貫して行うSPA(speciality store retailer of private label apparel)という業態を持っていることに関係しています。SPAとは製造小売業と訳されますが、伝統的な衣料業界では製造、卸し、小売りが分業化されていたのに対し、すべて自社で行う方法です。

SPAは中間の業者を通さないので、粗利は高くなります。しかし、膨大な種類の衣料品を季節に合わせて原材料の調達から販売までを行うのは大変ですし、リスクも伴います。また、生産したものを売りぬく販売力も必要です。

SPAでは原材料を仕入れてから販売するまで、自社の中で在庫することになるので、在庫回転率は下がります。一般には在庫回転率が高い、つまり仕入れから販売までの期間が短く、少ない在庫で事業を行うことは効率が高いと考えられるのですが、SPAでは小売りだけを行う企業よりこの点で不利になります。

ユニクロの在庫回転率が9倍程度であるのに対し、三越伊勢丹HDやセブンアンドアイの在庫回転率は20回以上になっています。三越伊勢丹HDの方がユニクロより効率性の指標で勝っているというのは意外に感じられるかもしれませんが、業態が違うのですから当然です。

しかしSPAだからといって粗利が簡単に高くなるわけではありません。ユニクロは販売価格も安いので売上原価つまり製造コストを下げなければ利益が出るどころか赤字になりかねません。ユニクロは海外で生産を行うことで製造コストを大幅に低下させることに成功しました。

海外生産はデフレの原因か

ユニクロが低価格の商品を売ることができる大きな理由は中国を中心とした低コストの生産拠点です。日本国内で生産して1,000円以下でジーンズを売ることなどできません。これは日本の雇用を海外に移しているわけですから、安い労働力を輸入しているのと同じです。

中国や東欧諸国が労働市場、製品市場に参入し始めて以来、製品価格の低下は進んできました。ユニクロは安い労働力を使うことで、製品価格を下げたのですから、その点だけを取り上げればデフレの元凶と言われるのは全く的外れではありません。

しかし、ユニクロが製造原価を下げたことで日本経済が縮小したかというと事実は違うでしょう。経営指標を見ても、低い製造原価を利用して得た高い粗利を、ユニクロは潤沢に販売管理費につぎ込んでいます。販売管理費は人件費、広告費、店舗運営費などに支出され日本経済の拡大に寄与します(ユニクロは海外展開もしていますが、比率はまだ10%以下です)。

むしろ三越伊勢丹HDは業績の悪化から給与水準を切り下げざる得なくなっています。物価の下落が給与の切り下げにつながっているのがデフレスパイラルなら、デフレの責任はむしろ三越伊勢丹HDの方が大きいとも言えます。

三越伊勢丹HDの言い分としては、業績の低下の原因はユニクロなどが仕掛けた低下価格競争にあるということになるかもしれませんが、複雑な服飾品の流通機構の頂点に立つデパートはアパレル業界で納入業者に無理を強いることでも有名でした。お陰でデパートの全盛期にもアパレル業界は平均的には給与が低く抑えられた上に、店員を無料で派遣させられ、デパートの人件費の負担をしなければなりませんでした。

デフレと言うより破壊的イノベーション

ユニクロは単純に海外に生産拠点を移したから成功できたわけではありません。もしそうなら、デパートも海外で製造するメーカーから仕入れれば対抗できたでしょうし実際そうしています。ユニクロは海外で生産しても、日本国内の需要の変動に素早く合わせて、商品を生産する経営技術と海外で安価ではあっても高品質の製品を作る生産技術で成功したのです。

ユニクロと比べてビジネススーツが主力商品の青山(青山も一種のSPAです)は粗利は高いものの、在庫回転率はユニクロの半分程度になっています。ビジネススーツとカジュアルウェアの違いはありますが、ユニクロの運動神経の良さは歴然としています。

SPAの元祖であるアメリカのGAPは在庫回転率はユニクロを上回っていますが、粗利がユニクロより低くこれがユニクロとの業績の差になっています。GAPもカジュアル中心ですが、ユニクロほど安く作ることには成功していないということでしょう(高く売れないのかもしれません。このあたりは財務諸表だけで簡便に行う経営分析の限界です)。

伝統的な日本のアパレル業界にとって、SPAが海外生産中心で流行の激しい商品を安値で提供する経営技術、製造技術は、メインフレームコンピューターに対するパソコンのような「破壊的イノベーション」です。イノベーションによって実現された低価格はデフレではないはずです(先述のようにデフレの定義が曖昧なので、そうでないとまでは断言できませんが)。

破壊的イノベーションは低価格の製品が多くの需要者の要求する性能、品質水準を満たすようになった時に起こります。パソコン、格安航空券チケット、インターネット電話などは最初は一部の「我慢しても安い方がよい」需要者しか購入しませんでしたが、たちまち一般の顧客にも普及しました。

このような破壊的イノベーションは経済を縮小させるより拡大させます(格安航空チケットがなかったら海外旅行は相変わらず一生一度の夢だったでしょう)。ユニクロの低価格商品も品質は低くはありません。少なくとも多くの需要者の要求を満たすものです。破壊的イノベーションである限り(下請けを叩くだけだった百貨店のバーゲン品とは違って)低価格はデフレのように経済の縮小にはつながらないはずです。

構造改革の痛みはあるが

ユニクロが普及して日本人の服飾品に対する見方-パラダイムが変わってしまいました。ユニクロは「安い」かもしれませんが「安物」とは思われていません。ヒートテックはゴルフ場の紳士たちにももはや常備品になりましたし、高価なブランド品とユニクロを組み合わせるのはアンバランスとは思われなくなりました。

これは確かにデフレと言ってもよいのかもしれません。ブランド品がユニクロの価格まで一気に価格を下げてきたとも考えられるからです。しかし、高校生が頭の先から足の先までシャネルで固めたシャネラーになりたがるより文化的には真っ当なことのように思えます。

ユニクロが火を付けた低価格競争で生まれた1000円以下のジーンズが国内の縫製業者に大きな被害を与えたのは確かです。「もはや日本ではジーンズが作ることができなくなった」ことで国内から失われる雇用や技術もあるでしょう。

しかしだからと言って、「1000円ジーンズを買うのはデフレを助長するだけだ」と言うのはどうかと思います。安くて魅力的な衣料品が手に入ることで、買い物を余計するようになった人も増えました。雇用される側も、ジーンズの縫製ではなく、デザインや販売に携わった方が、低賃金の攻勢には強いはずです。

議論は食料安保論と同じようになって来ました。1000円ジーンズを防ぐために、米と同じに800%近い関税をジーンズにかけろと言うのでしょうか(似たような動きは出てくるかもしれませんが)。これでは高率の関税が最高のデフレ対策になってしまいます。

1000円ジーンズで失われる技術があるなら、守るためには5万円でも売れるジーンズを作るしかないでしょう。これは簡単ではありません。なにしろイタリアの高級ブランドは軒並み中国など海外で生産しています。もはや先進国で縫製で生活できる賃金を得るのは難しいでしょう。今まで日本のような高賃金国でこの問題が表面化しなかったのは、日本のアパレル業界は複雑な流通機構と高コストのデパートなどに守られて、製造業と比べて合理化が著しく遅れていたからです。

ユニクロが行ったのは遅れた日本のアパレル業界に破壊的イノベーションを持ちこむことでした。これはデフレどころか日本経済の生産性向上に大きく貢献するものです。しかし、デパートの不振など破壊的イノベーションが痛みを伴う構造改革を促すのは致し方のないことです。短期的にはデフレムードを高めることもあるでしょう。経済は往々にして感情や気持ちで動きます。

しかし、1000円ジーンズに高率の関税をかけるような保護主義的考えは日本経済に大きなマイナスを招くことは間違いありません。もっとも1000円ジーンズを自分から買わないのは勝手でしょう。「でも寒がりなのでヒートテックは買いますよ」などとは言って欲しくはありませんが。
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この記事に対するコメント

アパレル関係に従事している者ですが

まったく的ハズレでびっくりしました

適当な資料と自身の狭い先入観だけで
こうも専門家面で語られると困ります
年長者が肩書き、ぶら下げてるだけで
説得力あるだけに非常に遺憾です

コンサルトとは山師ですか?

そもそもあなたの例え話というか比喩は
まったく比較になってません
知性のかけらも伺えません

あーあ…
【2010/07/07 23:58】 URL | 山田 #- [ 編集]

コンサルトとは山師ですか?
アパレル関係に従事しているものです

まったくの的ハズレでびっくりしました。

適当な資料と自身の狭い先入観で
こうも専門家面で語られると困ります
年長者が肩書き、ぶら下げてるだけで
説得力あるだけに非常に遺憾です

そもそもあなたの例え話というか比喩ですが
まったく比較になってないですよ
知性のかけらも感じません

タイトル通りの知ったかぶりです!!
【2010/07/08 00:13】 URL | 山田 #- [ 編集]

説得力のある文章を
 山田さん、箇条書きでもよいですから、何が的外れなのか、具体的にお書き下さい。
【2010/07/08 16:26】 URL | 桃栗 #- [ 編集]

はjっきりしてください
今高校でデフレについて調べている者です。

この文章だと
ただ情報が並べてあるだけなので
具体的にどうデフレなのかとか
そのあたりのことがわかりません。

表現が曖昧です。

私の理解不足かもしれませんが
もうすこしはっきりお願いします。

これだと、私の周りにいる高校生の調べより劣っているので・・・
申し訳ありませんが、書くならもっと内容濃くお願いします。

【2011/08/16 17:40】 URL | もも #yjwl.vYI [ 編集]


今まで5000円で売られていたデニムをユニクロが市場の相場を無視し1000円で売り出した。
今まで5000円で買っていた消費者がユニクロを買い始めユニクロ以外の店の売り上げが減る。
他の店は値下げするしかなくデフレが始まる。
5000円の商品の隣で1000円で売られると実際に売れなくなるんだよ。
【2016/05/01 03:07】 URL | 匿名 #- [ 編集]


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