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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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政治家にはマネーロンダリングさえ必要ないのか
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小沢一郎民主党幹事長の政治資金の使い方が問題になっています。小沢氏側では「政治資金報告書にきちんと記載しており何の問題もない」と主張しているのですが、4億円に上る資金が土地代金として、それも現金で小沢氏から直接支出されていることが判明して、雲行きが大分変わってきました。

小沢氏の資金団体、陸山会の事務担当者だった石川知裕衆院議員が東京地検の事情聴取で明らかにしたと報道されているのですが、事実とすれば小沢氏は4億円の現金を石川氏に渡し、陸山会はその現金を会の口座に入金して世田谷の土地の購入に充てたことになります。

今後どのように小沢氏が弁明するのか(あるいはしないのか)、捜査がどのように進展するのか(あるいはしないのか)はわかりませんが、4億円という大金を現金で移動しようとしたことが本当なら、それだけで立派な犯罪行為と見做されても仕方ありません。

4億円というのは現金では大変な分量になります。重さで約40キロ、大きな段ボール1箱にようやく納まるくらいです。持ち運びに適していないのはもちろんですし、不心得な輩が何枚か失敬しても簡単には判りません。数えるだけでベテランの銀行員が1日ではとても終わらないような量なのです。

そんな多額の現金を口座振り込みではなく、わざわざ手で運ぶのは、そうしなければならない理由があると考えるのが普通です。こんなことが許されたら、悪党たちが苦労してマネーロンダリングをする必要などなくなってしまいます。

マネーロンダリングは資金洗浄と訳されます。不正に得た資金を正当に得た資金のように見せかける、つまり「洗浄」するという意味ですが、実際には現金を何とかして銀行口座に入れ、その後送金操作で、最初の口座とは違った口座に移してしまうことが基本です。

一般に犯罪者は麻薬取引や売春、誘拐などの収入を現金で得ます。この現金を一見まともな金に見せるには、現金が何らかの正当な商取引から得られたものであるかのように装わなくてはいけません。逆に言えば、現金そのままでは素性の知れない怪しいお金ということになってしまいます。

マネーロンダリングでは架空の売買や実体のないコンサルティングなど様々な手口が使われます。値段が相対で決まる土地や絵画の取引きも利用されます。中にはネットオークションでわざと破格の値段で落札して資金を還流させるという方法もあります。随分細かいやり方ですが、数をこなせばそれなりの額を移動できます。

マネーロンダリングは犯罪組織だけではなくテロ組織も行います。このためマネーロンダリングの規制は国際的にますます厳しくなってきています。先進国はFIU(Financial Intelligent Unit: マネーロンダリング情報分析局)の設置が義務付けられ、日本では当初金融庁、現在は国家公安委員会がFIUの役割を行っています。

最初金融庁がFIUを担当したことでもわかるように、FIUの仕事は銀行、証券会社などの金融機関を経由するマネーリンダリングの監視が中心となります。特に銀行は細かい監視対象になっています。それでも日本は国際的にマネーロンダリングの監視体制が不備であるとの指摘をたびたび受けています。規制の強化の一環で現金での送金はATMでは1回10万円に制限されてしまいました。

余談ですが偽札づくりは、マネーロンダリング以前に本物の現金にまず替えなくてはならず、手間と危険を伴います。偽札で組織犯罪の割に合う(?)程度の利益を得ようとすると、コンビで釣銭稼ぎをするのではなく、銀行に持ち込んでも受け入れられるほど精巧に作らなければなりません。こんなことができたのは北朝鮮くらいしか最近ではありませんが、それでも1トンの100ドル札を持ち込んでも、1億ドルにしかなりません。偽札で世界経済を撹乱することなど不可能と断言してよいでしょう。

ともあれマネーロンダリングを防ぐために、金融機関は莫大なシステム投資を行って、疑わしい取引を検出する努力を続けています。また、疑わしい取引は逐一当局に報告する義務を負っています。しかし、巨額な資金も金融機関を介在させなければ捕捉は事実上できません。

繰り返しますが、現金で大きな資金を移動すればそれだけで犯罪、犯意があると見做されてもしょうがありません。男女が二人でホテルに2時間一緒にいれば、離婚裁判で関係があったと否定できないのと同じことです。そう言えば、鳩山兄弟が母親から受け取った毎月1,500万円という金も現金でした。それだけで脱税の意図があったと断定されるべきでしょう。

政治活動がどのようなものかは良く知りませんが、10万円以上の現金を必要とするようなことが今の世の中に普通そうあるとは考えられません。どんなに例外的でも100万円でしょう。4億円の現金など、まるで北朝鮮の秘密資金のようです。一体どんな常識がこんな金額を現金で扱ったことを「やましい所はない」などと言わせるのでしょうか(まぁ、そう言うしかないのでしょうが)。

政治資金を透明化したいなら、全ての寄付金は銀行振り込みかクレジットカード払いに限定してしまえば良いはずです。それでは困る(たとえば100円寄付したいという厚意を無にするのか)という屁理屈が出てきそうですが、それなら1,000円以下は現金を許す程度はいいかもしれません(妥協して3千円でしょう)。

政治資金については何度も法律の改正が行われて、そのたびに抜け道ができて(あるいは最初から作ってあって)また改正ということが繰り返されてきました。しかし資金の出どころ、使いどころをやたら煩く言う前に、もっと資金の動きを透明化する努力をしてみたらどうでしょうか。政治家が何と言おうと国民は要求すべきでしょう。

もっとも銀行振り込みにしても、その銀行口座の作成が日本では随分とルーズでした。最近はさすがになくなりましたが、犬の名前でも口座が作ることができたくらいです。韓国は実名口座制度が徹底されていますし、アメリカではグリーンカードの番号つまり国民背番号で銀行口座を管理しています。日本のルーズな口座管理はオレオレ詐欺の温床を作ってしまいました。しかし、国民背番号には預金を秘密にしたい多くの国民が反対します。資金の透明性への拒否感は政治家だけでなく国民にもあるようです。

ネットの進歩で瞬時に巨額な資金を国境を越えて動かせる現代の世界では、マネーロンダリングを厳しく監視することは国際社会の強い要請です。その中で日本は送金処理の監視以前の口座管理がルーズです。政治家(それも最高権力者たちです)が、その銀行さえ使わずに巨額の金を動かすというのは、先進的な民主主義国家ではあってはならないことです。今のままでは政治家にはマネーロンダリングが必要ないどころか、政治家自身がマネーロンダリングのマシンになってしまいます。そろそろ根本的な改革が必要でしょう。
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