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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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小泉元首相参議院出馬で自民党にも勝機あり
このブログは小泉純一郎待望論や礼賛を行おうとしているものではありません。次回参議院選挙で政治とカネにまつわる民主党への不満を投票行動に結びつける受け皿に自民党がなるためには、何をしたらよいかという一種の思考実験です。

Koizumi2.jpg


フリーキックで点が入らない自民党

小沢民主党幹事長の秘書3人が政治資金規正法違反(虚偽記載)で起訴されましたが、本人は起訴を免れました。大量の現金を自宅に保管して土地を購入、買った土地を担保に銀行から融資を受け、借金ですでに所有している土地を買ったように見せかける。手口はマネーロンダリングそのものですし(政治家にはマネーロンダリングさえ必要ないのか)、カネの出所もはっきりしません。証拠不十分とはいえ、限りなくクロに近い灰色であることには間違いありません。

しかし、国会での自民党の追及は迫力を欠きました。検察が起訴できないものを、新たな材料もなく道義的責任だけを繰り返しても、しょせんカエルの面に小便でそれ以上何ともできないのが現実のようです。世論調査では小沢幹事長の辞任を求める声は強く、鳩山内閣の支持率も低下を続けていますが、自民党は言ってみればフリーキックのチャンスに点が入らず、みすみす好機を逃してしまっています。

民主党の中でもか細く小沢幹事長の責任を追及する声もあるのですが、小沢幹事長の不起訴が決まって急に声が小さくなってしまいました。小沢幹事長は愛されるより恐れられる方が良いという典型的なマキャベリストですから(小沢一郎氏のマキャベリズム)幹事長への批判は相当な覚悟がなければできないでしょう。

とは言っても7月に控えた参議院選挙への影響は民主党でも気にはなっているようです。法律的には灰色(ということはシロ)でも選挙では厳しい判断が下る可能性はあるからです。しかし、このままでは参議院選挙へのマイナスの影響は恐らく限定的ではないかと思われます。自民党政権下では政界の疑獄事件などをきっかけにした解散総選挙が何度かありましたが、自民党が大きく議席を減らすようなことはほとんどありませんでした。

自民党が手ひどい敗北を喫したのは、最初に消費税を導入した後に実施された1989年の第15回参議院選挙で土井委員長の社会党が「マドンナ旋風」で女性候補を大量当選させた時と、21世紀に入って政権交代の可能性が出てきてからです。選挙は個々の候補者に投票するのが基本なので、疑惑の当事者でない限り「政治とカネ」では投票行動にそれ程変化は起きないのが今までの選挙でした。

それより問題なのは民主党に対する失望感が広がったとしても自民党が不満の受け皿になりそうもないということです。谷垣総裁はバランスは取れているようですが、強力な個性があるタイプではありません。民主党が言うほどクリーンな政党ではないと判ったとしても「だったら自民党に」と思われるほどには自民党にも清潔なイメージはありません。

参議院の議員数は242で過半数は121議席です。民主党は現在114議席を持っていて、国民新党、社民党などとの連立で125の多数を押さえています。民主党単独で121以上になれば政策実施の自由度は大幅に高まります(衆議院では過半数の241に対し307議席を持っています)。

これに対し自民党は現時点(2010年2月9日)で78議席ですが、前回2007年の参議院選挙では37議席しか得ていませんから、前回並みで70議席そこそこ、下手をすると70議席を割ってしまう可能性すらあります。民主党の議席が120以上にもなれば、自民党はずるずると崩壊に向かってしまうことも十分考えられます。

自民党の「負けない」レベルは50議席獲得

自民党が参議院第1党に返り咲くためには、次回の選挙で70議席程度を得る必要があり、これは不可能でしょう。とりあえず自民党が勝ったとは言えないまでも、負けなかったというためには最低で45-50議席程度を獲得する必要があります。50議席確保できれば87議席(脱党者が出ると数字が違ってきますが)を持てますし、民主党が単独で121議席の過半数を占めることも阻止できるでしょう。

50議席というのはそれほど低いハードルではありません。自民党の前回、前々回の当選者数は37、49ですが、与党時代の自民党は医師会など強力な支持団体をいくつも抱えていました。参議院選挙は小選挙区の衆議院選挙のようなどぶ板型選挙と違って、組織票の行方がより重要となります。小沢幹事長は露骨な自民党支持組織の切り崩しを続けていて、与党として予算配分の主導権を握ってからは支持団体の自民から民主への流れは加速しています。

参議院選挙は選挙区選挙と全国単位の比例区に分けられ、それぞれ73、48が割り当てられます(3年ごとに半数が改選になるので、全体では146,96となります。以下の数字は全て半数改選のものです)。前回の選挙で民主党は63の議席を獲得しましたが(選挙後の入党を含む)選挙区選挙のうち12の2人区は全て、民主、自民が1名づつの当選となっています。2人区が第1党、2党で1名づつ選ばれるのは昔からで、自民党も2人区で12議席を確保することは次回選挙でもほぼ確実です。

3人区は5選挙区あり、5人区は東京のみの1選挙区です。前回選挙で自民党は大阪だけは2議席を得、残りはすべて1議席でした。合計で7議席ですが、この数字は下にも上にも大きく振れることはあまり考えられません。一応前回並みの7議席を取ると仮定しましょう。2人区、3人区、5人区の合計は19議席となります。

自民党が50議席を取るためには比例区で前回並みの14議席だとすると、1人区29のうち17を押さえる必要があります。1人区の過半数で勝つ計算ですが、前回は6選挙区でしか勝てなかったのですから、厳しいと言わざるえません。比例区の14人も、与党の座を失い組織票が流失することでさらに少なくなると予測する方が自然でしょう。

小泉元首相が立候補するとどうなるか

自民党は何もなければ50議席どころか、前回並みの37議席獲得もかなり難しいと思われます。小沢幹事長の疑惑も7月の選挙にはかなり旧聞になるので、疑惑を繰り返すだけでは劣勢を挽回できるとは思えません。逆に参議院選挙前に自民党の議員が政治資金法違反で摘発される可能性さえあるのです。

小沢幹事長が不起訴になって幹事長も辞任せず、鳩山首相の母親からの贈与も「終わったこと」になってしまったことに国民の多くは不満はもっていますが、「それじゃここでは自民党」となかなかなりそうもありません。

そうならない理由は自民党が脱党者が出たり、とっくに賞味期限の切れた老人たちが衆議院で落選後参議院鞍替えを企てたりと、ごたごたしている姿ばかりが目立つからです。国民の民主党に対し納得できない気持ちを票という形に変えるには力不足と言わざるえません。

そのような空気を変えて、できれば「風」を吹かせる強力な手段として、小泉元首相を参議院選挙の比例区に立候補させることが考えられます。選挙制度が複雑すぎて覚えきれない人が多いのですが、参議院選挙の比例区は非拘束名簿式比例代表制というものです。これは比例区選挙に政党ではなく個人名を書き、各政党別の獲得票数を合計して、政党の中で獲得投票の多い順に投票させるというものです。衆議院選挙の比例区とは違って予め候補者の順位を決めないので非拘束名簿式と言います。

非拘束名簿式比例代表制では、非常に沢山の票数を獲得する候補者がいると当人だけでなく同じ政党の他の候補も恩恵を受けることができます。比例区選挙では概ね110-120万票につき1名の当選者を出すことができるのですが、総得票数の10%、500-600万票を取る候補者がいると、それだけで5人以上が当選できます。

いままで参議院選挙で最大の得票を得たのは比例区時代の前の全国区で石原慎太郎氏の300万票ですが、小泉元首相なら600万票は不可能な数字ではありません。民主党への不満の受け皿としてならもっと得票できるかもしれません。

かりに自民党が前回の比例区当選者の14名に6名に上乗せができれば20議席を得ることができます。さきほどの仮定の下で計算すると50議席には1人区29のうち11で勝てばよいことになります。自民党の顔として谷垣総裁ではなく小泉元首相を使えば、小泉効果で1人区で過半を押さえることさえできるかもしれません。そうすれば獲得議席数は54になります。民主党の単独過半数制覇は夢のまた夢になるでしょう。

小泉元首相には新味がないとか、小泉構造改革の失敗は証明されたという意見もあるでしょうが、国民は郵政選挙で小泉政権を圧倒的に勝たせた記憶は残っています。前回の衆議院選挙、参議院選挙での自民党の敗北は郵政改革を逆戻りさせようとしていることへの不満の表れがかなりあったはずです。

民主党は公明党と連立へ?

仮に自民党が54議席を獲得し改選数からの増加分を全て民主党から奪うと民主党の議席数は100そこそこになってしまいます。これでは国民新党、社民党との連立だけでは参議院の過半数を占めることができなくなります(国民新党、社民党が大幅に議席を増やすとは考えられません)。

民主党に前回の衆議院選挙で敗れるまで、参議院で少数派に転落していた自民党は衆議院で3分の2の議席を再可決に多用し、それでも首相が次々に辞任するという混乱に陥ってしまったのですが、小沢幹事長はそんな状況には満足できないでしょう。何としても参議院での過半数確保を目指すはずです。

小沢幹事長が多数を形成できるかどうかは公明党を取りこめるかどうかにかかっています。公明党を連立与党に含めることができれば、参議院でも安定多数を得ることができます。組織票をがっちり握っている公明党は参議院選挙で強く現在21議席を持っています。民主党が大負けしなければ、民主党と公明党だけで多数を制することも可能です。

公明党が連立政権に入るとすると、民主党のプレゼントは外国人地方参政権でしょう。外国人地方参政権付与は日本の国際化とは何の関係もない日韓の二国間問題なのですが(わかりにくい外国人参政権論議)、在日韓国人の支持を得られる公明党は積極的に推進しています。自民党の支持者の多くは外国人地方参政権に反対していますが、政治の力学の結果自民党に投票することで外国人地方参政権実現を早めることになるかもしれません。

小泉元首相に出馬の可能性はあるか

小泉元首相が参議院選挙の比例区に出馬することは自民党に何の損ありませんし、調整も必要ありません。選挙区から別の候補者を追い出す必要はありませんし、比例区の自民党候補者は小泉元首相が大量得票すれば単純に自分の当選可能性が高まります。

問題は小泉元首相が出馬することのメリットが何かあるかということです。長期政権を維持し十分な実績を積んで引退した政治家がいまさら参議院の議席に魅力を感じるでしょうか。全くないということもないでしょう。小泉元首相が早めの引退をしたのは、自分の影響力があるうちに子供の小泉進次郎氏に選挙区を譲りたかったからだと考えられます。参議院の議席を得ることは、進次郎氏の政治活動にマイナスになるとは思えません。

小泉元首相が出馬するかどうかのカギは、元首相が民主党と小沢幹事長をどのように思っているかでしょう。民主党の方が現在の自民党より自分の信条をより強力に進めてくれると思うなら敢えて民主党叩きをしない可能性もあります。しかし、今の民主党を見ていると小泉元首相の一枚看板の郵政民営化には後ろ向きです。何しろ元首相の政敵だった亀井静香氏が郵政改革担当大臣をしているのです。

それよりも小泉元首相が小沢幹事長の強烈な政治手法をどう感じているかということが決定的かもしれません。あまりこのような言い方をする人はいないのですが、小泉元首相と小沢幹事長は政治的天才です。21世紀の日本はこの二人の天才政治家によって動かされてきたと言ってもそれほど言い過ぎではありません。

変人と言われ徒党を組むことを拒否し続けながら戦後三番目の長期政権を維持した小泉元首相と、選挙原理主義を極限まで押し進め、自分の意のままになる投票マシンの集団を作り上げた小沢幹事長。二人の政治手法は対照的です。小泉元首相が参議院に出馬すれば、日本政治はこの二人を軸として動くことになるでしょう。
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