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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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君はキンドルを見たか
kindle2.jpg

いつも行くフィットネスジムのロッカールームで若いビジネスマン風のアメリカ人が無造作にアマゾン・キンドルをバッグにしまおうとしていました。アマゾン・キンドル-2007年にアマゾンドットコムが発売を開始した電子書籍です。ネットワークを通じアマゾンから購入した本をダウンロードしてキンドルで読む。基本はそれだけの機能です。値段はアメリカで259ドルでそれほど高くはありませんが、本は別に買うわけですし、印刷や在庫の経費がいらないはずなのに,購入代金は紙の本と比べ30%程度しか安くありません。ニュースで知る限り、それほど興味を引く製品ではありませんでした。

ちなみに筆者は機械音痴です(機械音痴のコンピューター屋)。iPodもデジカメすら持たず、携帯電話は通話以外はメールでしか使いません。新しい機械を新しいというだけで興味を持つような人間ではありません。iPodだって買わずに済ませているのだから、キンドルも当分、もしかすると一生縁がないなと思っていました。

読者の中にはこんな最新技術に興味も知識もない人間がコンピューター社会の未来をブログの記事(The Next Wave: インターネットの次に来るもの)にするなど無茶苦茶ではないかとお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、料理を作れなくてもグルメ記事は書けますし、社長をしたことがなくても経営コンサルタントはできます。iPodなど持っていなくても、技術予測はできるのです(論理をすり替えていると思われるかもしれませんが、世の中の評論家、コンサルタントというのは概ねこんなものです)。

ともあれ、図々しく「これキンドル?」と言いながら、キンドルを手に取った私に、気の良さそうなアメリカ人は親切に「そうだよ。こうすれば文字の大きさも変えられるし」と色々機能を説明してくれました。それにしても、軽い!薄い!重さ300グラム以下、厚さ9ミリちょっとなのですが、明らかに紙の本よりハンディーです。

「これって何冊も本をロードして置けるのですよね」と私(iPodを持たなくてもこういう知識はあるのです)。アメリカ人はニヤリと「何千冊もね」。後で調べたら2007年発売の最初のキンドルは180MBの容量で200冊程度しか入らなかったのですが、現在のキンドル2では2GBで2000冊は入るらしい。
Kindle2


毎月5冊づつ本を買って30年分ですから、すでに普通の人なら一生分の書籍をキンドルに収めることができる計算です。そのうち動画を持ち歩きたいという要望に応えるとか言って何百GBの容量を持つキンドルが出てくるでしょうが、「本を読む」という機能に限れば十分過ぎるキャパシティーです。

そんなデジタル製品では当たり前の大容量、低価格そして急速な進歩はともかく、何と言っても感心したのはデザインの美しさと、軽さ、それに使いやすさです。これを一つ持って旅行に出れば、読み始めてつまらないと判った本を抱えて何千キロも旅をするバカバカしさとはおさらばです。何冊も何十冊も(何千冊だって!)持っていけるのですから、気分次第で何でも読めることになります。

百聞は一見にしかずと言いますが、キンドルを手に取った瞬間、「グーテンベルクの時代は遂に終わった」と思いました。キンドルは新聞も雑誌も購読することができます。コンピューターですからPDF書類だって読めます。(今はできないようですが)そのうちメールも電話もこれ一つでできるようになるでしょう。こんなに軽くて何でもできるのならビジネス用バッグはもう要りません。

とここまで言うと、興奮のあまりキンドルを褒めすぎてしまったきらいがあるので、ほかの電子書籍製品も紹介しておくとソニーはSony Readerを2006年から販売していますし、アップルは今年1月にiPadを発表しています。

個別の製品評価をするような知識はないのですが、iPadはiPhoneが大きくなったような形で、キーボードをタッチパネルにするところも同じです。お陰でキーボードがない分画面が大きいのはいいのですが、重さが他社製品の2倍もあります(と言っても600グラムほどですが)。重いとあのキンドルを触った時のような感動はないかもしれません。

これらの素晴らしい電子書籍製品に共通する問題は、どの会社の製品でも日本語の本は提供されていないということです。PDFビューワーとしてだけならノートブックPCでも十分というか、そんなものを買う気になる人は日本人にはあまりいないでしょう。これには本の再販制度など日本独特の難しい問題があるのでしょうが、現状では日米のデジタルギャップはカナ漢変換がなくてキーボードから日本語を入力できなかった時代よりもっと広がっているように思えます。

そのうち国際空港で分厚い本を広げて読んでいるのは日本人だけになってしまうかもしれません。いや製品の素晴らしさから考えると今すぐそうなっても不思議はありません。これはiPodのイヤフォンを耳にはさんでジョギングしている脇でレコードプレーヤーを背負って(そんなことできませんが)LPレコードを聞こうとするのと同じくらいの時代差を感じさせる光景です。

キンドルを使い始めた人は二度と紙の本には戻らないでしょう。家人に文句を言われながら狭いマンションに本棚を置く場所に悩むこともないでしょう(LPレコードがどんなにかさばったか若い人は想像できますか?)。あー、それなのにわが日本ではいつまで出版業界の都合に余計な苦労と出費をさせられなければいけないのでしょうか・・・。

それにしても不思議なのはマスコミがなぜこんな大問題をあまり取り上げないかということです。キンドルやiPadなどは数あるデジタル製品と同じ、つまり新しい携帯電話と同じようにしか思ってないのでしょうか。私のような機械音痴でも本も、新聞も、雑誌何もかも電子書籍で読めるものは電子書籍で読みたいと思っています。グーテンベルクの時代が終わるというのはそれほどの大事件ではないと考えているのでしょうか。
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この記事に対するコメント
Re: タイトルなし
> はじめまして。電気自動車と申します。
> 「グーテンベルクの時代が終わるというのはそれほどの大事件ではないと考えているのでしょうか。」→印刷業界に身をおく者として大事件だと考えております。印刷業界の未来は暗いのでしょうか?

電気自動車さん、

印刷業より、新聞、雑誌のような既存メディアはインターネットの影響を大きく受けています(キンドルもネットがなければ何もできません)。日本でもTV業界が不況の影響だけでなく、ネットの影響で独占に風穴があきましたが、アメリカはこの傾向が顕著です。TVの独占が崩れれば、CM枠の配分で生きてきた大手広告代理店も楽して儲けることはできなくなります。

さて印刷業界ですが、町の小さな印刷屋さんはすでPCの普及で年々苦しくなっていますよね。大手も雑誌の売り上げ、本の印刷が激変すれば影響は甚大でしょう。ただ人は案外保守的で、新聞も既存の定期購読者は簡単には減っていません。新聞を取らなくなってきているのは若い人だけです。電子書籍でいきなり本の印刷売り上げがゼロになることはないでしょう。

ただ10年単位で考えれば紙媒体での情報伝達は消滅の方向でしょう。大日本印刷、凸版印刷の二大大手は他産業への進出、転換を何年も前から行っています。電気自動車さんが定年間際であれば、それほど悩まなくてもよいでしょうが、お若いのなら印刷業界が大きな転換を強いられるということは認識された方がよいと思います。

結論として、
【2010/02/11 06:48】 URL | RealWave Consulting代表  #OVWif65Y [ 編集]


馬場様
丁寧なご回答をいただき
誠にありがとうございました。
これからもちょくちょく
訪問させていただきます。
【2010/02/11 21:06】 URL | 電気自動車 #- [ 編集]

ipadについて
馬場様

大企業病に対しての検索をしていて、偶然貴ブログを拝見させていただき、最近の記事についても非常に興味深く読ませていただいたのでコメントさせて頂きました。

読ませていただいて、キンドルが画期的なツールであること、日本の取り組みが非常に遅れていることがわかりました。

自分の場合は、このキンドルを見る前にappleのipadの紹介を見たのですが、それがまた衝撃的な内容でした。おそらく馬場さんのキンドルに対する衝撃と同じようなものだったのでは。。と推測します。

その機能は本を読むというだけでなく、すべてのネットワークへの接続を可能にし、パソコンという概念から、ハンディー情報アクセス端末というイメージです。これはビジネスにとっての革新的な内容になると予感します。

これによって、会社の資料、情報はすべて社内のサーバーに保管しておき、必要な時にアクセスすることが可能になり、様々な独立したデータベースを自由に閲覧しながら仕事をすることができます。

製造現場では今までそれぞれの作業指示が画面表示されていたものが、これを使うことにより、常に最新データとカスタマイズデータを閲覧しながら作業、必要に応じ最新情報や、詳細情報にアクセスしながらモノを作る、ということができると思います。

もちろんメール機能もついていますが、そのビジネス文化を変えようというappleの考え方はすごいな、と感心してしましいました。

というわけで、長くなりましたが、大企業の中にいる自分としては、それらの新しいアメリカの動きについていこうという感性を持った人が少ないことが、今の日本企業(や政府?)の大問題のように思います。

お読みいただきありがとうございました。
【2010/02/14 23:15】 URL | きっしー #- [ 編集]


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