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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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ルイ・シホヨス監督への手紙
ルイ・シホヨス氏はアメリカの写真家、ドキュメンタリー映画作家です。シホヨス氏はイルカの保護を訴える映画The Cove (ザ・コーブ:入江)で2010年度のアカデミー賞(長編ドキュメンタリー部門)を獲得しました。映画は和歌山県太地(たいじ)町のイルカ漁を隠し撮りで撮影したもので、その映像はイルカ漁の残酷さを強く印象付けるものでした。クジラやイルカの保護を訴える声は海外で強く、本ブログでも何回か「もはやクジラ漁は中止すべき段階に来てる」という趣旨の記事を載せました。しかし、The Coveの根底を流れているのは狭量で独善的な動物愛護精神です。このブログはシホヨス氏への手紙という形式で映画に対する抗議をするものです。

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太地町にあるクジラの供養碑

ルイ・シホヨス様、

あなたの作られたThe Coveに、舞台になった太地町の人々や多くの日本人は当惑し傷つきそして怒りを感じています。あなたにとってイルカ漁を止めさせることは絶対的な正義なのでしょうが、私にはそれは太地町の人々のこともそしてイルカのことも何も理解しようとしない独善的で傲慢な態度に思えます。

あなたは太地町に何度も訪れたはずです。あなたはそこにクジラの慰霊碑があるのに気付かれたでしょうか。太地町では毎年鯨供養祭を行って、漁でとったクジラやイルカの霊を弔います。あなたが「イルカのアウシュビッツ」と思っている太地町の人々は、漁で取られたクジラやイルカに感謝してその魂を慰めています。

狩りをする民の多くは狩で得られた獲物は神から授かった神聖なものと考えます。太地町の人々も例外ではありません。太地町のイルカ漁は400年の歴史があります。太地町の人々にとってイルカやクジラは強欲のために虐殺するものではなく、魂を持った神からの贈り物なのです。

400年というイルカ漁の歴史は、イルカと人間は一つのエコシステムとして共存できることを証明しています。太地町のイルカ漁は決して、あなたが考えるようにイルカの絶滅に手を貸しているのではありません。太地町であなたが見た光景はイルカが地球上から消されようとしているのものではなく、イルカと人間が共生している有様です。

あなたはイルカは人間の友達ではあっても、殺したり食料にすべきものではないと信じているのでしょう。あなたがイルカ料理を無理に食べる必要はありません。どんなものを食物にするかは人や民族よって違います。ユダヤ人はブタを食べず、インド人は牛を食べません。われわれ日本人のほとんどチンパンジーの肉を食卓に出されればひどい嫌悪感を感じるでしょう。食べる物の違いは文化の違いです。

食物に対する文化的な違いは時として生理的拒絶反応を起こすほど強いものです。しかし、世界に様々な文化がある限り、私たちは文化の違いを理性で乗り越えなければなりません。あなたの映画は理性で違いを克服するのでなく、生理的拒絶感に訴えることでイルカ漁を糾弾しようとしています。それは文化の違いに対して取るべき態度ではないはずです。

入江(コーブ)がイルカの血で赤く染まったり、イルカに銛を突き刺して殺すのは残酷な映像です。それは牛を殺すのに反対する動物愛護の運動家がステーキハウスの前で屠殺上で牛が殺されるビデオを見せるのと同じでしょう。効果的かもしれませんが、正しいやり方とは思えません。

あるいは、飼い犬の世話を怠ける子供に、飼い主を失った犬がどんな処分をされるか映像で見せるのとも変わりません。子供は飼い犬の世話を真面目にするようになるかもしれませんが、心に傷を負ってしまうでしょう。まともな親ならそんなことはしないはずです。

イルカはあらゆる動物の中でも一番賢い。そうかもしれません。しかし、それがイルカを殺すことを絶対的に悪いことだという理由づけにはなりません。ペットは人間の友達です。犬だろうと小鳥だろうとあるいは蛇でもペットの飼い主は自分のペットを殺そうとは夢にも思いません。

殺すか殺さないかは人間が動物をペットとして見るか食物として見るかで決まります。自分の都合で動物の生死を決める人間は勝手かもしれませんが、知能のレベルを動物を殺す基準とするのはもっと勝手です。

地球環境を守るために生物の多様性は重要です。生物の多様性が失われ続けることは人類の存続も危うくします。しかし、生物の多様性を守るためにすべきことは、知能が高かったり、見た目が美しい生物ばかり選んで保護することではありません。

生物の多様性を守っているのは食物連鎖の中で要になるような生物。小さな生物をかき集めて、自分はもっと大きな生物に食べられる生物です。それはミミズであったり、カエルであったりします。人間が自分の基準で選ぶ生物ではありません。

あなたはなぜ長くイルカと共生を続けてきた太地町の人々を深く理解しようとしないのでしょうか。深く理解せずに非難して拒絶されたことを、いかにも相手が悪いことを隠そうとしているように主張するのでしょうか。一方的にイルカを殺すなと押し付けるのではなく、どのように太地町の人がイルカと生きてきたかをきちんと理解しようとすれば、太地町の人々は喜んで映像を取ることに協力したでしょう。

シホヨス様、それでは迫力のある映像はできなかったとお考えですか。きちんと太地町の歴史や背景を理解したドキュメンタリー映画より、太地町の人々を悪玉にしたセンセーショナルで感情的なイルカ愛護の映画の方があなたの主張に好都合だと思っているのですか。もしそうなら、そのようなあなたの姿勢こそ何より非難されなければならないもののはずです。


参照)クジラ関係の記事
それでもクジラ食べますか
もうクジラのことをあきらめましょう
シーシェパードの恐れるのは日本の捕鯨停止
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