ありがとうございます。 明快な文章で、加えて対策までご提示いただき、ありがとうございます。
この関連でわたしが見聞し、注目したのは以下の2点です。わたしが誰であるか判らないようにする為に、ぼかして書きますが、ご容赦ください。
医療訴訟で、まず被告が負けるとは予想されていなかった裁判にて、原告が勝訴し、話題になったことがありました。争点は2つで、
1.年に10%の確率で死に至るアクシデントが起きる疾患だったのですが、患者が、10年のタームで考えれば100%になると判断したのが、医師の説明不足のせいであるとされました。
2.病変部に至る過程で、静脈を結索する必要が生じたのですが、この処置について事前に患者への説明がありませんでした。障害が生じる可能性は低いとの医師の判断だったわけですが、結果として障害が生じ、事前に説明がなかった行為が原因になったことが問題にされました。
1については日頃「日本の教育は失敗しているな」と感じる方々に対応しておりますので、いかにもありそうな話だと思います。こういうレベルの方を納得させるのは無理でしょう。我々としては罪に問われたくはありませんが、現実を知らない判事が有罪にする気持は分からないではありません。
2についてはこれを有罪にするなら、かなりの手術が中止になり、結果として患者さんが不利になるのではと考えましたが、大学に残っている先輩と話した所では、有罪は致し方がない。既にわたしの出身医局では、積極的に中止するようにしたのだそうです。
もう一点はアメリカで活躍する外科医の新聞投稿です。アメリカの勤務医の年収は、内科系が1500万円位、外科系は3500万円位だそうで、外科系の医師はこの高収入から、年間掛け金800万円位の医療過誤保険に加入しているのだそうです。
日本では勤務医全体の平均が1500万円位です。開業医を含めても3500万円の収入を得ている方は一握りです。彼は今後アメリカのような訴訟社会に成るなら、外科系医師を高収入で支えなければ、成り手が無くなりますよと警告しているのですが、こんなことは絶対無理です。
と言う訳で、ご提示なさったようなシステムを早期に構築する必要があります。
【2010/11/12 19:08】
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