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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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ドイツはユーロ崩壊を準備している?
ユーロ危機が収束しません。最初はギリシャに限られた問題だったのが、イタリア国債の利率が7%を超え、さらにドイツ国債までが買取入札不調という事態になってきました。

今ではユーロ危機の根本原因が、財政を共通化にしていないユーロ加盟国が通貨と中央銀行だけ共通にしたことが問題の根源だということは広いコンセンサスになっています。

この問題はユーロ発足当初あるいはそれ以前から経済学者の指摘を受けていたことなのですが、ヨーロッパの統一をより確かなものにするという理想論に反対論は打ち消されてしまいました。

ユーロの誕生でユーロ加盟国の中で財政基盤が弱いと思われていたギリシャなど南欧諸国が、為替リスクがなくなったということで大量の外国からの投資を得ることになりました。

結果的にそれらの国は多額の投資のお陰で経済的なブームの恩恵を受けました。ユーロで何もかもうまくいく、経済学者の指摘は杞憂のようにさえ思えました。しかし、経済ブームの裏で危機は次第に積み上がっていました。多額の投資を受けた国々では、経済成長と同時にインフレが進むことで交易条件が悪化して国際競争力が弱まってきていたのです。

バブル的な経済ブームがリーマンショックをきっかけに冷え込み、海外からの投資が減少すると危機は一挙に表面化しました。財政赤字を補うための国債が売れず、輸出や観光で稼ぐには物価高が大きな足かせになってしまったのです。

これは1990年代のアルゼンチンの経済危機のデジャブです。1980年代にハイパーインフレを経験したアルゼンチンは1991年に1ドル=1ペソの固定相場制、いわゆるドルペッグを導入しました。このお陰でアルゼンチンは為替リスクのない国と看做され多額の海外資金で経済ブームの恩恵に浴しました。

しかし、90年代末のアジア通貨危機、ブラジル通貨危機をきっかけにアルゼンチンから投資の引き上げが始まると事態は暗転しました。アルゼンチンには1ペソ1ドルを支える力はなく2001年には債務不履行(ディフォルト)を引き起こすに至りました。

今回のギリシャさらにイタリア、スペインへの広がったディフォルトの危機は、アルゼンチンの高価な実験を性懲りもなく再現しているものです。アルゼンチンはドルにペッグしましたが、ユーロの中核は財政規律を守り、インフレを何より嫌うドイツです。ドイツ統一で一時はヨーロッパの病人とまで言われたドイツはこの10年着々と財政再建と賃金抑制に取り組んでいたのです。

これではまるで連結された列車の両方向で反対側に機関車が引っ張り合うようなものです。ユーロの現在の困難は南欧諸国とドイツのインフレ率の差にあるのです。ギリシャの放漫財政は単なるきっかけであり、ギリシャだけの問題に過ぎません。

問題の解決には南欧諸国とドイツのインフレ格差をなくせばよいのですが、格差にはユーロ発足以来10年間の差の蓄積があります。ギリシャなどは賃金を半分にする、年金も半分にする、公務員を半分に減らすといった荒療治が必要になってきます。これでは財政問題は解決できるかもしれませんが、社会が崩壊する危険すらあります。

その逆にドイツがインフレ政策を取ることはできるでしょうか。今の日本がデフレの罠から抜け出せないように、インフレを人為的に起こすこことはそれ程簡単ではありません。国債を発行してでも膨大な政府支出を行うことは、ドイツ国民が容易に納得することはないでしょう。イタリア人がドイツ人になれないのと同じように、ドイツ人もイタリア人にはなれません。

今ドイツがイタリアやギリシャに求めているのはドイツのようになれということです。いや実際には10年間分の財政圧縮、物価水準の調整を短期間で成し遂げなければなりません。そんなことはドイツ人でも受け入れらるとは思いません。

こんな簡単な事実をメルケル首相やドイツの政策運営者が理解していないとは信じられないことです。むしろ、ドイツがインフレ政策を導入したり、ギリシャさらにイタリアやスペインまで救うためにドイツが最後の貸手の役割を演じることは不可能だと知っていると考えた方がむしろ自然です。

そうするとドイツは表面的にはヨーロッパの統一の重要性やそのための財政規律をギリシャに求めながら、本音ではユーロの崩壊を予期しそのための準備をしていると考えるべきではないでしょうか。

そうでないなら、ドイツは余程の楽観主義に支配されているか、自分の信念に正直であるために最後はヨーロッパの場合により世界の経済を崩壊させることさえ厭わない大馬鹿です。しかし考えてみると、二度に渡る世界大戦は、どちらもドイツが起こしたものです。ドイツのしたたかさや賢さを頼りにするのは、それこそ過剰な楽観主義かもしれません。
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この記事に対するコメント

むじかしくて~よくわからなかったよー
あたまいーんだねそんけいする。
【2011/12/12 05:45】 URL | 匿名 #- [ 編集]


現在のEUは中央政府がなく個々の地方自治体が、地方債をユーロ建てで発行している中途半端な統合状態です。
これを打開するには、EU共同債を発行し、その償還財源の税をEU全体から聴取するEU連邦政府を作ることです。
ギリシアのGDPなどEU全体のGDPから比べてれば微々たるものですから、本来ギリシア国債の問題がユーロの信任を左右するなどおかしい事態です。
それは、EUの統合が上記のように中途半端で、加盟国間で所得を再分配するEU連邦政府を持っていないことが原因です。
【2012/04/08 02:04】 URL | 個人投資家 #- [ 編集]


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