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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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ピーターの法則
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「人は能力のある限り出世する。するとついに能力以上の地位まで昇りつめる。組織の階層は能力以上の地位まで出世した人で埋め尽くされる。組織の仕事はまだ能力以上の地位まで出世していない人によって、かろうじて遂行される」これはピーターの法則と呼ばれ、1969年アメリカの教育学者にローレンス・J・ピーターが著書The Peter Principle(日本では「ピーターの法則」)で著しました。原題はPrincipleですからマーフィーやパーキンソンの法則がLawを訳したものであるのと違いますが、同じような意味でしょう。PrincipleとかLawとか仰々しい言葉をあえて使うのは皮肉の意味もありますが、もちろん「真実を突いている」という自信でもあるでしょう。

ピーターの法則は日本では70年代にはマーフィーの法則などよりむしろ有名で、パーキンソンの法則と並ぶような人気がありましたが、最近はそうでもありません。ピーターが本を書いた1969年から70年代にかけては日本は高度成長のまっさかりで、企業の昇進の基本は終身雇用と年功序列でした。これは実はアメリカでもそうで、当時はアメリカの大企業のホワイトカラーは終身雇用が一般的でした。終身雇用的雇用関係が大きく崩れたのは、アメリカでは日本との競争に製造業が負け始めた1980年代。日本ではバブル崩壊の後の1990年代になってからです。

終身雇用が一般的だったころは、アメリカでも同じ会社に勤務し続けている限り少しづつでも昇進を続けるのが普通でしたし、降格されるようなことは滅多にありませんでした。そのような組織では確かに多くの階層が、もはやこれ以上出世できない「無能レベル」の管理者によって多く占められていたのは事実だったと思います。しかし、終身雇用が崩壊し、能力主義が徹底してくると、降格は当たり前、管理職の多くは転職組となってきます。だからと言って、組織が無能な管理職を多数抱えるという可能性はありますが、少なくともピーターが表現したように、皆が階層を登って無能レベルで昇進が停止するというのは実情とは異なるようになってきました。

日本でももはや、年功序列を忠実に実行しているのは高級官僚の世界だけでしょうし、若い世代は終身雇用という意識で働いている人は少なくなってきています。ピーターの法則が次第に神通力を失ってきたのは、そのような環境の変化があるからでしょう。しかし今でもピー他の法則がまったく無効になったわけではありません。ピーターの法則の逆の言い方で「地位は人を作る」と言ったりしますが、昇進すると想像以上に能力を発揮するケースがある反面、全然だめということも多いのです。野球では「名選手必ずしも名監督ならず」と言いますが、名選手になるための条件と、名監督になるための条件は大きく異なっているので、名選手は必ずしもではなく普通は名監督になることは少ないはずです(あるいは名監督になるのは名選手になるより、ずっと簡単か)。アメリカの大リーグではずいぶん以前から監督のキャリアパスは選手とは別にあって、監督は現役時代の成績とは関係なく選ばれます。最近日本のプロ野球で外人監督が増えているのは、日本のプロ野球の監督育成システムがうまく機能していないからかもしれません。実際、ID野球とか野球理論が進歩するにつれ、監督も専門職としての色彩をずっと強めているのでしょう。

結局ピーターの法則は、管理職の専門性があまりなく、名選手を監督に押し上げていくような、今から思えば牧歌的な企業社会で誰もがニヤリと笑いたくなるものだったのでしょう。無能レベルの管理職で埋め尽くされた組織階層というのは、からかいの対象ではあるでしょうが、成果主義で降格、解雇は当たり前というのも世知辛過ぎる気もします。こんなことを言っていては時代から取り残されるきもしますが。
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テーマ:進化論的組織論 - ジャンル:政治・経済

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