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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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怪力乱神を語らず
論語で「君子は・・」、「小人(しょうじん)は・・・」という言い方をよくしま
す。 この場合、現代では「君子=徳や教養を積んだ立派な人」、「小人=徳も学
問もないつまらない人」と考えるのが普通でしょうが、時代背景を考えると「君子
=貴族、支配階級」、「小人=庶民、被支配階級」と考えるのが妥当なようです。
論語には「小人閑居して不善をなす: 小人は暇だとろくなことをしない」という
ようなものもありますから、これでは論語が封建的、差別的で古くさい書物と言う
ことになってしまうかもしれません。

しかし、君子=経営層、小人=一般社員と考えることは飛躍でも何でもなく、論語
を一種のマネージメントの教育書と考えることも可能です。昔の日本で中国の古典
を学ぶことが社会の指導者の条件だったことは、その意味で極めて妥当なことだっ
たのでしょう。逆にMBAも普及せず、かといって漢文を読むこともなくなった多くの
現代日本の経営者、管理者はマネージメントを学問としてきちんと学んでいない、
とも言えます。

その論語の中で「子は怪力乱神を語らず: 先生(孔子)は神や不思議な力などを
語ることが決してなかった」という一節があります。「子」で「君子」ではありま
せんから、孔子自身が言わなかったということですが、「君子=指導層」は怪力乱
神を語るべきではないと孔子が考えていたとしてもよいでしょう。ここで孔子は
「怪力乱神を語らず」と言っていても、神や不思議な物を信じるなと言っているの
ではありません。密かに経営者、政治家が占いに頼ったりするのは、一人で決断し
なくてはならない立場の人にとって、ある意味仕方のない場合もあるわけですし、
神を含め超越的な存在に敬意をはらうことは悪いことだとはしていないのです。た
だ「語らず」と言うのは、人を指導する立場にある人間が色々の事柄の理由付けや
説明に神だと何だのを持ち出すことは良くないと孔子は思っていたのです。確かに
経営者が大規模な投資の意思決定の理由が星占いとか細木数子のアドバイスだと説
明したりしたら、株主代表訴訟の対象になってもしょうがないでしょう。

星占いを持ち出す経営者はあまりいないと思いますが、いわゆるきちんと筋の通っ
た説明、理由付けをしない経営者は結構います。理由付け、説明がないということ
は、正しいか間違っているかの判断を他人が出来ないわけですから、「怪力乱神を
語」っているのと同じことです。君子はそのようなことをしてはいけないのです。
他人がきちんと判断できるということは、場合によって反論も可能だということに
なりますが、この「反論可能性」というのは大変重要で、科学哲学の先駆者のポ
パーは「科学的=反論可能性を持つ」という定義をしています。

それではどのようなことが「反論不能」なのでしょうか。ポパーはまず「AならばB
が成立する」という文を基礎に考えます。「質量があれば引力がある」というよう
なことですが、少し読み替えて「Aという理論が正しいのでBという現象がある」と
言ってもよいと思います。つまりBという現象が発生する理由はAなのだと説明して
いるわけです。もしBという現象が実は発生しなければAという説明、つまり理論は
間違いだということになります。反論不能とはこのように間違いと証明されてしま
う可能性がないということですから、以下のようなものです。

1.定義が明確でない
「AならばB」と言っても、実はAとかBの定義がはっきりしないと反論のしようがあ
りません。「美人は得だ」と言っても美人とか得の定義が明確でないと困るわけで
す。

2.検証の方法を否定している
一般的な怪力乱神のたぐいの多くがこれになります。「信じなければ見えない」と
言われてしまっては検証のしようがありません。検証しようという行為そのもの
が、正しさを壊してしまう(量子力学の不確定性理論は確率分布という「検証可
能」なものを提示しているのでこの仲間ではありません。念のため)という理屈で
す。ネス湖の怪獣も、ユリゲラーも、UFOも信者にはこのタイプが多いですし、カル
トも大体このあたりの理屈に逃げてしまいます。

3.同義語反復(トートロジー)
いつも絶対正しいことは実は科学的ではないということです。「XがYより大きけれ
ば、YはXより小さい」というたぐいの話ですね。これでは反論可能も何も、そもそ
議論する意味がありません。しかし偉さそうな話をする人の中に、よく考えてみる
とこの種の話が多いのです。「この投手は調子が良いので打たれませんね」、「名
経営者なので業績が向上しています」・・・。

上の全部はポパーや論語を持ち出さなくても科学的でもないし、生産的でもありま
せん。実はどこかの占い師が言った「やわらちゃんは結婚して姓が変わると金メダ
ルを取れない」というのは、間違っていましたが「反論可能」だという点では科学
的です。この占い師、最近はこのような「科学的」明言は避けて「ずばり言うわ
よ」と反論不能な事を言うように気をつけているようです。君子ではなくても金儲
けは上手なのでしょうね。
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テーマ:意思決定 - ジャンル:政治・経済

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