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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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夕張市の破綻は誰のせい?
20061222205528.jpg
夕張映画祭も中止される

このブログは一応筆者がある程度知識があるか、調べて背景情報が把握できるものを書くことにしているのですが、夕張市の破綻のことが気になって、記事を書こうとして正直途方にくれました。基本的な情報があまりに乏しいのです。

良くご存知とは思いますが、夕張市は人口の減少に伴う税収減、観光事業の失敗などのために、財政的に行き詰まり、今年7月に夕張市長は北海道に財政再建団体を申請する方針を表明しました。企業や個人で言えば「破産」の申請を行ったと考えられています。

夕張市は財政規模が年間44億円程度なのに対し、金融機関から292億円、地方債残高187億円、公営企業、第三セクターなどへの債務・損失補償が120億円、合計500億円近くに上っており、要は「とても簡単には返せない」状態ではあるようです。結局、夕張市は特別職給与の大幅減(市長で60%!)、職員の3分の1減、さらに軽自動車税など増税も行い、20年で返済という計画を作りました。

納得できないのは(私だけかもしれませんが)、20年という期間が妥当か、さらにそもそも完済可能かどうかは別として、一応借金は返すという前提になっているということです。少なくとも企業や個人の破産なら借金は財産を処分した分しか返さなくても良いですし、会社更生法の場合も何が何でも最後は全部返せという話にはなりません。

夕張市の場合は、住民へのサービスの大幅な低下を引き起こしても、とにかく返せということになるのは、結局地方自治体に「破産」という概念がないからです。これはある意味当たり前で、企業は破産して再建できないとなれば解散消滅できますが、地方自治体は消滅などできません。

企業の支出は全て利益を生み出すためと考えられますが、市や県そして国は利益を生み出すために存在しているわけではありません。警察、消防、上下水道、道路、学校などは公共の福祉のためにあり、民間運営に任せては、公平な福祉サービスが行えないと想定されるので、強制的に税金を徴収しいても地方自治体(あるいは国が)サービスを提供するものです。

問題は税収などの規模に比較して過大なサービスを行った場合ですが、夕張のように人口が10分の1になれば、職員の首を簡単に切れない以上(それがいかんのだという考えはあるでしょうが)、ある程度は赤字が膨れるのはしょうがないことです。現に夕張市は炭鉱会社の残した住宅、病院などを引き受ける過程で500億円以上を支出したとされています。

夕張市は観光事業に事業性をろくに考えず多額の投資をしており、自己責任という点は追求されるべきでしょうが、自己責任が社会保障に依存せざるえない弱者に向けられ、金融機関に向けられないのはおかしな話です。

金融機関が融資や地方債の引受で「市は倒産しないから」という理由で、事業の採算性も考えず貸出しを行い(その通りでしょうが)、融資をいまだに不良債権にしなくてよいのなら、住民も基本的な福祉サービスが削られるのは理屈に合いません。

仮に住民税をさらに高額にするなどしていけば、少しでも余裕がある人は転居してしまうでしょう。転居しなくても住民票を移すくらいは簡単です。困るのは福祉に頼らざる得ない、あるいはぎりぎりで生活している人たちのはずです。

最初にこの話題に情報がないと書いたのは、一般の企業にはある財務諸表の類がなく、あるのはキャッシュフローにあたる、財政規模の話だけだからです。しかし、本質的に消滅できない地方自治体にバランスシートなどはそれほど重要ではないのかもしれません。もし、夕張市が優良な資産を持っていて、借金を減らすことが出来ても、事業を起こさないのなら、歳入と歳出のバランスしか長い目で見れば意味がないと考えられるからです。

夕張市と債務と日本国の国債残高を比較して、日本国のほうが悪いという人もいます。確かにその通りかもしれませんが、日本国が本当に破産して国債が暴落、ハイパーインフレにでもなれば貸手も無事ではすみません。国債を金融機関が買うというのは(そしてその金融機関に預金という融資を行うのは)貸手としてのリスクをいやおうなく負っているのです。

いずれにせよ、夕張市のようなケースは本来なら破産させて、貸手も責任を負うべきでしょう。少なくとも住民の一方的な犠牲を強いるというのは制度的な欠陥としか言いようがありません。しかし、1990年代のアジアの金融危機や南米、アフリカなどの金融危機では、IMFや先進諸国は、今の日本政府のように「自己責任だから歳出の切りつめで頑張れ、借金は全部返せ」と言っていました。人間は他人には冷たくなれるということは学んだ方が良さそうです。
IMF.jpg
IMFと先進国は借金返済を最優先させた
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テーマ:意思決定 - ジャンル:政治・経済

この記事に対するコメント
破綻の犯人
中田市長が犯人。
【2015/11/18 08:46】 URL | きた #- [ 編集]


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