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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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Web2.0って何?
TimOReilly.jpg

Web2.0の提唱者の一人のティム・オライリー

Web2.0と言われてもぴんとこないという人と、「話題としてはもう目新しくないね」という人と二つに分かれてしまうと思うのですが、Web2.0という言葉は2004年のO'Reilly Media社とMediaLive International社のブレーンストーミングから生まれた、Webの新しい環境を作りだす、サイト、製品、企業、技術、標準などの総称です。

Web2.0と言い出したティム・オライリーは、Web2.0を定義するために、企業やサービスをWeb1.0とWeb2.0に分類しています。それによると、YahooはWeb1.0でGoogleはWeb2.0。、同じようにWeb1.0のmp3.co、BritanicaOnline 、AkamaiはWeb2.0ではそれぞれNapster、Wikipedia、BitTorrentがそれぞれ対応します。

このような分類をされて「常識でしょ」と言う人も多いのでしょうが、何が違うのかよくわからないという人も沢山いるでしょう。だいたいインターネット2.0と言わずにWeb2.0になって、インターネットという言葉すらどっかにいってしまったのは、少なくとも日本ではやや唐突な印象もあります。Web2.0とは何なのでしょうか。

PC2.0などというのは誰も言ったことはないと思いますが、1995年ごろを境にして、PCの世界が従来と大きく変わったと考えられるので、ちょっとオリジナリティーを発揮して、それ以前とそれ以後をそれぞれPC1.0、PC2.0と呼んでおきます。

まずPC2.0ではWindows支配が決定的になりました。 PC1.0でもマイクロソフトの力は圧倒的だったのですが、PC2.0になるとアップルやOS2を擁したIBMは完全に市場から脱落し、Windowsが事実上PCで唯一のプラットフォームになります。

さらにマイクロソフトはWindowsの支配力を背景に、Windows上で稼動するワープロ、表計算などのソフトウェアを独占します。PCを使うための基本的なソフトウェアはOfficeに統合され、競争と呼べるものはなくなってしまい、結果としてこの10年間大きな進歩を止めてしまいました。

「大変な改良を施している」とマイクロソフトは主張するでしょうが、少なくともタイムマシンで10年前のPCユーザーを現在に連れて来ても、大して違和感なくPCの操作ができるはずです。これがさらにもう10年昔に遡れば、PCの操作性は全く異なっています。ユーザーの観点に立つとPCは事実上10年前のままなのです。

PC2.0でもう一つPC1.0と大きく違うのは、ほとんど全てのPCがネットワークつまりインターネットに接続されたことです。PC1.0ではインターネットに限らずネットワークにつながっているPCは少数派でした。

ネットワークにつながったために、PCユーザーはウィルスに感染するという危険に直面することになりました。このことはマイクロソフトにウィルス対策を名目に、新しいバージョンを買わせる脅迫手段を与えてしまいました。マイクロソフトの力はますます強くなってしまったのです。

PC2.0に移行する過程でマイクロソフトが大きな危機だと感じたことが一度だけありました。それはネットスケープがブラウザーでの支配権をベースに、Windowsに代わるプラットフォームの地位を確立しようとしたことです。

結局ネットスケープがマネージメント能力の問題で開発のペースと品質を低下させる一方、マイクロソフトがビル・ゲイツの掛け声の下、莫大な経営資源をブラウザーなどインターネット関連製品開発に投入することで、ネットスケープの野望は失敗に終わりました。以後PCの世界はマイクロソフトの一極支配が続いています。

PCの一極支配はマイクロソフトに大きな利益をもたらしましたが、同時にジレンマも引き起こしています。ユーザーの目から見て、画期的と思われるソフトウェアの機能が提供されないので、ユーザーの買い替え意欲がなくなってしまったのです。Vistaが最終的にPCのプラットフォームの中心になることは確かでしょうが、そのペースはマイクロソフトが期待するほど速くはないでしょう。もっともウィルス対策という武器をマイクロソフトがいつまでも使わずにいることはありえませんが。

Web2.0ではマイクロソフトのような圧倒的な企業はありません。Web2.0の代表的企業と言われるGoogleの時価総額は1千5百億ドルで、すでにマイクロソフトの半分ほどになっていますが、GoogleがPC2.0でマイクロソフトがそうだったように、Web2.0の何もかも支配しそうになっているわけではありません。

Googleについて知識がほとんどない人もいるかもしれないので(そんなことはあまりなさそうですが)、簡単にGoogleについて説明しておきましょう。Googleは収入のほぼ99%が広告収入です。この点では日本の民間放送局と基本的にビジネスモデルは同じです。Googleは検索エンジンというコンテンツをただで提供し、スポンサーが広告料を払います。

Yahooも今はなきAOLも収入の大部分が広告であることは同様です。つまり、GoogleはWeb1.0のネット企業と、広告費依存型のビジネスモデルという点では共通で、この意味で新しいところはありません。
GoogleFounders2.jpg

Googleの創始者セルゲイ・ブリン(左)とラリー・ページ(右)

Googleの新しさと強みはGoogleが検索エンジンの圧倒的なシェア(日本ではヤフーのが依然として優位ですし、中国、韓国は自国の検索エンジンが強いのですが)を支える強力な検索機能の実現方法です。Googleはインターネットのホームページ(いまや英語的にWebページと呼んだほうがよいかもしれませんが)を有用と思われる順に検索単位に並べます。そのため、ユーザーは情報を得るのに最適なホームページに簡単に行き着くことができます。

ところがGoogleは検索結果と同時にその検索ワードに対応する広告も一緒に表示します。「大きな靴」と検索すると、「大きな靴」を売っている店が上位に検索されますが、同時に「大きな靴」で検索されたいと思っている広告が表示されます。検索ワードの組み合わせは無数にありえるので、広告スペースの数も無数に存在できます。広告媒体としてのGoogleのビジネスモデルがすぐれているのは、広告資源にテレビの放映時間のような制限がないことです。

ここでちょっとした矛盾が生じます。Googleを広告に使いたい場合、Googleに広告料を払って検索結果と同時に表示してもらうのと、検索結果の上位に表示されるのと二通りの方法があって、広告スペースに表示されるより、検索結果の上位になる方が普通は広告効果が高いのです。

そこでSEO(Search Engine Optimazation)というテクニックとそれを売り物にする商売が現れます。SEOを行う企業はWebページをGoogleで検索上位に表示されるような手練手管を(もちろん有料で)駆使してくれるのです。テクニックには検索ワードになりやすいものを、本筋とは無関係に羅列するという単純なものから始まって、次から次へと新しい方式が編み出されています。

新しい方式を作るのは、Googleの側も事実上の競争相手のSEOを締め出すために、姑息なテクニックを無効にする改良を日々続けているからです。広告主から見ると、SEOに継続的にコンサルティング料を支払うのと、素直にGoogleに広告料を支払うのとどちらが有効かということなのでしょうが、SEOもWeb2.0の生み出したビジネスの一種であることは確かです。

Googleの検索エンジンの価値は検索ワードに対応したWebページを有用なもの順に表示することにあります。GoogleがWebページの有用性を判断する基準はそのページが、どれだけ沢山のWebページからリンクされているかということです。これは論文の価値を他の論文の引用回数から判断するのと同じ方法ですが、インターネットの世界でも非常にうまく機能しました。

SEOはWebページは有用な順に並べるというGoogleの基本思想と反対の考え方をとります。Webページが有用な順に並ぶのではなく、上位に並ぶことで有用性を得ようというのです。これは人気企業の就職案内に行列する求職者に自分の会社の就職案内のビラを配るような方法で、まっとうなやり方ではありません。

SEOの会社はどう主張するか知りませんが、Googleとのいたちごっこは続くとしても、SEOが大企業になれるようなビジネスモデルではありえないでしょう。少なくとも、次のYahoo、Googleを目指すのならSEOだけでは無理だということは間違いありません。

Googleはなぜ現在のような成功をおさめることができたのでしょうか。Googleの前にYahooが行ったのはインターネット上のWebページの見やすいカタログを作ることでした。カタログを作るためのWebページの分類はYahooの仕事です。Webページの所有者はYahooに登録されたとき、どのカテゴリーにしたいかを申し込むことはできますが、最終的に決定するのはYahooです。

これに対し、GoogleはWebページの重要性のランクを自分では決めません。決めるのはそのページにリンクする数多くの他のWebページです。GoogleがするのはSEO的なごまかし、たとえばWebページ同士がお互いにリンクし合って順位の向上をねらうような行為をチェックして排除するだけです。

基本的なアイデアは単純でもGoogleは世界中のWebページを四六時中なめまわして、索引を更新し続けるために、50万台程度のサーバーを持っていると思われます。おそらくこれは世界最大のシステムでしょう。もともとのアイデアは簡単で特許で防御し切れるとも思えないので、このシステム今やGoogle最大のコアコンピテンスと言っても良いかもしれません。

巨大なコンピューターシステムを除くと、Googleが成功したのはリンクを張るという個々のWebページの判断、努力をまとめることで「Webページの価値」という判断が難しい問題の答えを出したからです。、インターネット全体に分散されている、知識、コンピュータ資源をうまく活用することがWeb2.0に分類される条件です。

BitTorrenと言われても知らない人も多いかもしれませんが、基本はユーザー間でファイル共有を行うという点で、著作権問題で倒産させられたNapsterと同じです。BitTorrenが新しいのはNapsterでは人気のあるサイトはアクセスが集中してレスポンスが悪くなりがちだったのを、アクセスするユーザー自身が他のユーザーにダウンロードする作業を一部負担することで、アクセスが集中するほどレスポンスがよくなる仕組みを作ったことです。

将来Googleに検索エンジンで勝つ方法として考えられるのは、数十万台というGoogleの巨大システムに対抗してインターネットの全サーバーの処理能力を有効に使って索引を作ることでしょう。一極集中という点ではGoogleのシステム構成はWeb1.0的です。

しかし、物理的なコンピューター資源の分散よりはるかに重要なのは、分散された知識を「衆合知」として活用することでしょう。Googleは検索エンジンでは大きな成功をおさめたわけですが、Googleが使ったのはWebページへのリンクという衆合知のほんの一部だけです。

Wikipediaはネット上の百科事典ですが、BritanicaOnlineのようにただ百科事典をネットで読めるようにしただけでなく、膨大な参加者が日々更新を続けるという方法で衆合知を活用したサイトです。

Wikipediaに対する批判者はWikipediaに項目として載せられるような有名人(たとえば野口悠紀雄や西和彦)にも多いのですが、経済、政治、科学さらに芸能ネタと従来の百科事典ではありえなかったような幅広い項目をカバーしています。Wikipediaの寄稿者は専門家であるとは限らないのですが、多くの人が参加して常に推敲を重ねることで、誤りは修正され品質が向上していく仕組みです。

Wikipediaより信頼性はさらに低くなりますが、掲示板やブログでは膨大な人が知識、意見をネットに提供しています。2チャンネルの情報に疑問はあるにしても、少々怪しげでも裏の話を知っておきたいときには貴重な情報資源です。情報の品質と速報性は時々相反しますが、それは官報と週刊誌の関係と同じで理解していれば必ずしも決定的な問題ではありません。

Web1.0、つまり初期のインターネットでは広範な情報がオンラインになりました。これだけでも大変なことですが、ある意味高機能タウンページと言えないこともありません。これに対し、Googleはページの有用性を決定するためにWebページ相互のリンクを使ってインターネットに集まる衆合知を利用することができました。

Googleを除けば、衆合知を「意味のある形でまとめる」ことに成功したものはほとんど見当たりません。SNSは「場」としての意味はありますし、それは沢山の参加者の知識、意見が集まっているからですが、集合体として結果を出すことは目的にはしていません。

衆合知をまとめるための仕組みとして株式市場があります。株式市場は時として過熱したり、暴落したりを繰り返しますが、景気の実態と将来をかなり正確に予測することが知られています。個々の投資家の知識や判断力は限られていても、全体としては経済の方向性を示すのです。
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証券取引所は衆合知を価格に集約する

ブログに書かれているような、膨大ではあっても内容も品質もまったくバラバラなものを関連付け何か意味のある結果を取り出すことは難しいでしょう。今のところ有効な方法はGoogleで検索して価値のありそうなものを探し出すくらいですが、これでは優良な記事を見つけることはできるかもしれませんが、衆合知としてブログの記事をまとめているわけではありません。

どうすれば衆合知を有効に活用できるかがわかればGoogleと同じくらい儲けられるかもしれませんが、衆合知の活用方法はもちろん、衆合知を集めてどうも儲けるかのビジネスモデルもわかりません。

「できればいいな」というレベルでは「手足がしびれる」という症状から、色々な医療情報を集めて診断ができるとか、判例集や法令のサイトを集めて訴訟で勝てそうか、勝つにはどうすればよいかというアドバイスをすることができれば、喜ぶ人は多いでしょう。ただし、これは信頼性も相当高くなければ使い物にならないでしょう。

結局分散された知識を衆合知として活用するには文書の意味を理解する必要があるかもしれません。しかし、コンピューターにはリンクの数を数えることはできても、本当に記事の「意味」をコンピューターが理解することは、当面できそうもありません。

最近は「セマンティック:意味論」という言葉が再びはやってきて、セマンティックサーチとかいって、意味を考えながら記事の検索を行おうという試みが沢山行われていますが、別にコンピューターが本当に中身を理解してるわけではありません。そんなことは今の技術ではできないのです。

それでも、コンピューターと人間を有機的に連携させることで、実質的にインターネット全体から意味のある方向付けの情報を抽出することが可能になるかもしれません。Wikipediaもある程度の参加者が集まれば情報の質が相当高くなることを示しています。

2チャンネルのようなガセネタと本当が入り混じっているサイトでも、株式市場のような正しい情報に基づいて行動するほうが結局有利になるような機能ができれば、有用性はずっと高くなるでしょう。株式市場ではデマで儲けようとする連中は沢山いますが、あくまでも短期勝負です。

もっとも株式市場は証券取引監視委員会のような法的規制機関があって、初めて機能するのかもしれません。あまり楽しい話ではないのですが、公的な選挙の投票などはルールの強制が必要ですから、ケースバイケースで対応する必要は確かにありそうです。

幸いなことにWebの世界はPCのマイクロソフトのような支配者はいません。GoogleもWeb2.0をコントロールできるわけではありません。支配者のいない自由な世界では次々に新しいものが生まれます。PC3.0はありそうにありませんが、Web3.0なら期待はもてそうです。
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