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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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八百長相撲は必要悪?
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間欠泉のように噴出してくるのですが、相撲の八百長問題が大きくなっています。今回は週刊現代の2007年2月3日号の「横綱・朝青龍の八百長を告発する」と題した記事で、朝青龍が昨年全勝優勝した九州場所の15勝のうちガチンコ(八百長ではない真剣勝負)は4勝だけ、と報道したのに端を発しています。

相撲協会は2月8日に週刊現代の発行元の講談社と記事のライターに民事訴訟を提訴しましたが、これは1996年に大鳴戸親方が「八百長―相撲協会一刀両断」と題して、八百長を告発したのに対抗して以来二度目のことです。

このときは著者の大鳴戸親方と共著者の橋本成一郎(大鳴戸部屋後援会副会長)が出版直前、同日、同時刻に同病院で死亡するという奇怪な事件が起き、疑惑に一層暗い影を投げかけました。ただ、かれらの死亡は当時は自然死であるとされています。

さらに2000年、大鳴戸親方の弟子にあたる元小結の板井は八百長の仲介をしていたと称して、「中盆―私が見続けた国技・大相撲の“深奥”」(「中盆」は八百長仲介の隠語)と題した八百長の告発本を出しました。板井は外人記者クラブで八百長に関する講演まで行ったのですが、相撲協会は告訴はしていません。

相撲に八百長は本当に存在するのでしょうか。アメリカの経済学者スティーヴン・レヴィットとスティーヴン・ダブナーは「ヤバい経済学: Freakonomics」で、1989年1月から2000年1月までの大相撲のデーターを分析して、千秋楽の7勝7敗の力士の8勝6敗の力士に対する勝率が79.6%であることを指摘しています。
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「ヤバい経済学」の著者スティーヴン・レヴィット

単純な確率論では勝率は48.7%になるはずなので、何らかの人為的な要素、つまり八百長があったはずだというのが著者の主張です。タバコと癌の発病の因果関係を、喫煙者の癌の罹患率から推定するような疫学的手法では、著者の言うとおり八百長の存在は真っ黒と言うことができます。

7勝7敗と8勝6敗の力士同士の取り組みに対しては疫学的方法論で真っ黒と言えても、朝青龍や曙(八百長を行っていると前述の板井に指摘された)のような横綱級の力士についてはどうでしょう。もともと勝率が8割以上もあるような力士に個々の取り組みの勝ち負けでの八百長の存在を疫学的に推定するのは困難でしょう。

横綱級の力士については千代の富士も八百長が多いと指摘されたり、「ガチンコ」で通したのは貴乃花くらいと言われたりもするのですが、本当に他の力士が簡単に買収に応じたりするのでしょうか。

相撲協会の報酬体系では平幕の力士が横綱に勝つ「金星」をあげると、月額4万円の昇給が現役を続ける限り(たとえその後大関、横綱に昇進しても)与えられ続けます。仮に10年現役を続ければ、500万円にもなります。過去最多の16個の金星を獲得した安芸の島は給与の半分以上が金星によるものでした。

これほどの経済的利益と金星獲得という名誉(うまくすれば敢闘賞、殊勲賞の可能性も高くなる)を捨ててまで、力士は容易に八百長に応じるものでしょうか。容易には応じないかもしれませんが、普通ならとても勝てないと思えば応じることもあるかもしれません。

逆に横綱の側から見ればほとんど勝てそうな相手に大金を支払って負けてもらう意味はあるのでしょうか。これはきっとあるでしょう。いくらほとんど勝てる相手でも。一八の捨て身で何をするかわからない状態で15日戦い続けるのは大変です。少なくとも「予想外の動きはしない」程度の予測ができればずいぶん楽なはずです。

このように考えると、八百長が存在するとしても、7勝7敗と8勝6敗の力士同士が千秋楽でぶつかるときに発生する相互扶助的なものか、圧倒的に強い横綱が楽をするために行うケースが主で、相撲の取り組みの何もかも八百長だというのも言いすぎと思われます。

全体として見れば、相撲が厳しい実力主義の社会であることは確実です。でなければ、一般の相撲ファンの希望に反して外人力士がやたら強かったり、いつまでも朝青龍が一人横綱だというのは説明がつきません。八百長と言っても、実力主義の中で一定のルールの範疇で行われていると推定するのが妥当でしょう。

それでは裁判などで八百長の存在が証明できるものなのでしょうか。常識的には八百長の取引があったとしても、文書や領収書が残っているとは思えないので、双方が否定してしまえば証明は難しいでしょう。週刊現代の記事でもライターはそれなりに慎重な取材を行っているようですが、録音テープのような確実な証拠を持ってはいないようです。

八百長を別名で注射といったり、真剣勝負をガチンコ、さらに板井が演じていたという中盆など、相撲の八百長関連の言葉が沢山あることをみても、八百長が一つの風習として角界に存在している可能性は非常に高いでしょう。しかし、一方で実力主義が徹底している中で八百長を横綱級の力士が行っているすれば、それはなぜなのでしょうか。

八百長の存在自身が推測に過ぎない以上、すべては憶測に憶測を積み重ねるしかないのですが、私は原因の一つが横綱、大関のような相撲独特の番付制度にあるように思えます。

番付制度のもとでは特に横綱は横綱なりの成績を出すことが求められます。年に1-2回優勝できれば、後は8勝7敗でも良いというわけにはいかないのです。これは他のスポーツと比べればきわめて厳しい条件です。

ボクシングはチャンピオンは負ければお終いですが、年に1-2度しか試合をしませんし、相撲のような瞬間で勝負が決まることはほとんどありません。野球でエースが打たれたり、ゴルフのトーナメントでトッププレイヤーが予選落ちしても、座布団が舞うということはありません。

横綱は8割勝って当たり前なのです。しかも一場所15日で、年に6場所、それに地方場所や海外遠征まであります。少しは息抜きしたいと思っても不思議ではありません。実力があって、いざとなればガチンコでも勝てるという条件で交渉できるとなればなおさらです。

なんとなく八百長を弁護するような論調になっていますが、相撲に関して言えば長い歴史の中で、実力主義と番付制度の良さ(横綱の土俵入りがないことを考えてみてください)がうまく調和しているのを見ると、あまり責めるのもなという気がしてきます。

もっとも八百長が公のものでない以上、調和を維持するにはよほど繊細な運用が必要でしょう。外国人力士である朝青龍は今一つ配慮の細かさが欠けていたのかもしれません。もちろん、あれもこれもすべては推測に過ぎないのですが。
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この記事に対するコメント
八百長
自分の友達は元力士です!八百長について話ししました…。 仲介役もやってたし 親方から電話があって 喋るなよって言われたと言っていました。 最後に彼が証拠もないしね 俺は何にもしらないよ~ ニヤリとしてました。
皆 隠ぺいしようと必死みたいです これから先も大相撲は何も変わらないと思います。 m(__)m
【2011/02/07 14:11】 URL | う~ #- [ 編集]


八百長相撲は仕方ない
【2011/03/21 18:47】 URL | 矢田 #- [ 編集]


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