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馬場正博: 元IT屋で元ビジネスコンサルタント。今は「A Thinker(?)]というより横丁のご隠居さん。大手外資系のコンピューター会社で大規模システムの信頼性設計、技術戦略の策定、未来技術予測などを行う。転じたITソリューションの会社ではコンサルティング業務を中心に活動。コンサルティングで関係した業種、業務は多種多様。規模は零細から超大企業まで。進化論、宇宙論、心理学、IT、経営、歴史、経済と何でも語ります。

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地球温暖化
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人間の活動が地球を温暖化する

日本は記録的な暖冬ですが、この暖冬は世界的なようでモスクワでもこの冬の降水量は雪より雨によるもののほうが多かったそうです。ナポレオンやヒットラーの攻撃もはね返したロシアの冬将軍さえこの有様では、地球温暖化がいよいよ現実味を帯びてきます。

地球の温暖化は産業革命以来急速に増加した人間活動により、主として二酸化炭素を中心とした「温室効果ガス」が増加して気温が上昇するためと考えられています。国連の下部機関であるIPCCの今年2月に発表によると、「最近の気温上昇が人間活動によるものである確率は90%以上」となっています。

21世紀末にはIPCCの予測で気温が2-6度程度上昇し、北極やグリーンランドの氷が溶けて、海水面が50センチ程度上昇するとなっています (正確には、水に浮いている氷が溶けても、水面は上昇しないので、北極の氷が溶けても海面は上昇しません。ただ、気温が上昇して水の体積が増大して海面が上昇することは考えられますし、南極の氷が溶けると本当に海面が上昇します)。もっとも、地球温暖化や氷の溶解には多くの要素が関係して確実なことを予測するのは簡単ではありません。

地球が温暖化に向かっているということを批判する人は「1週間後の天気も当たらないのに、100年先のことなどわかるはずがない」と言ったりしますが、IPCCの予測は科学者の主流を占めるものであっても絶対的なものではありません。予測が狂うことはいくらでも考えられます。

もっとも予測が狂って、地球の気温が現在とあまり変わらない状況が続けばよいのですが、当然逆もありえます。気温が上昇すると海水の二酸化炭素を吸収容量は減りますし、北極の氷が溶ければ太陽熱を反射する量が減ってしまいます。結果的に正のフィードバックがかかって、急激な気温上昇が起きることもありえます。

地球の二酸化炭素の濃度は産業革命以前は0.0028%なのですが、2005年には0.0038%になっています。人間活動が地球の環境を大きく変えてしまってきているのは事実で、IPCCは20世紀になってからの平均気温の上昇の前半は自然的要因が主だが、後半30年は人間の輩出する温室効果ガスが主因と結論付けています。

さすがに何とかしなくてはという機運が高まり、1997年には各国が京都に集まり、」1990年を基点として、2008-20012年平均で温室効果ガスの排出量を5%削減しようという数値目標の合意にいたりました。

ところが京都議定書締結をリードしたゴア副大統領を2000年のアメリカ大統領選挙で破ったブッシュは京都議定書の批准を拒否してしまいます。アメリカは世界最大の温室効果ガス排出国ですから、議定書の効力は著しく減ってしまうことになりました。

アメリカ(というよりブッシュ政権)の京都議定書への批判は、一つには経済的打撃が大き過ぎるということ、もう一つは効果がはっきりしないということです。確かにその指摘は必ずしも間違ってはいません。

二酸化炭素は物を燃やすと発生しますが、要は経済活動をすれば二酸化炭素は排出されててしまいます。日本は1970年代の第一次石油ショック以来省エネを進め、GDP単位当たりアメリカの半分程度の二酸化炭素排出量に抑えているのですが、日本も1990年から総量では8%程度二酸化炭素の排出量が増えてしまっています。

結局、温室効果ガスの削減に簡単かつ有効な方法はなかなかなく、無理やり目標達成をしようとすると、大不況に転落する危険は否定できません。また、京都議定書が達成されても温室効果ガスは増加し続けることに変わりはなく、どの道気温の上昇は続く可能性が高いのです。

さらに、温暖化の予測がいうほど簡単でないのは確かです。地球の歴史上、寒冷化と温暖化は繰り返されていますが、メカニズムを完全に解明できているわけではありません。
snoballearth.jpg
地球は何度か全面的に凍結した

数億年という単位で見ると、「スノウボールアース」といって、地球が赤道付近まで数キロの氷に覆われるということは何度もありました(ただしまだ仮設のレベル)。一度地球の温度が下がりだし、表面上の氷が増えると太陽熱を反射して、気温低下が止まらなくなります。スノウボールアースは、生物が二酸化炭素を光合成で酸素に変えて、二酸化炭素ガスの濃度が低下したため、気温低下が暴走したために起きた現象だと考えられています。

一度スノウボールアース状態になるともとに戻らなくなるのですが、長期的(億年単位)には火山活動で生じる二酸化炭素を海水が氷に邪魔されて十分吸収できなくなるため、今度は二酸化炭素濃度が上昇し逆に気温が急激に上昇(50度以上までになったらしい)して寒冷期は終了したと考えられます。

スノウボールアースのように劇的ではありませんが、地球には周期的に氷河期という寒冷な期間があります。今は4千万年前にはじまり3百万年前から活発化した氷河期の最中だと考えられています。

氷河期も寒冷な時期と比較的温暖な間氷期があって、現在は1万2千年前に終了した氷河期の後の間氷期であるとされています。地球温暖化が問題になる以前は、氷河期が再び来ることのほうが人類にとって脅威だと考えられていました。

氷河期が恐れられたのは、氷河期にはヨーロッパや北米大陸という現在の先進地域が氷河に覆われていたことがあるでしょう。氷河期には海面が下がるので、オーストラリアと東南アジアが地続きの温暖で広大な陸地を形成するので、人類とって必ずしも危機的な状態ではないかもしれません。

もっと短いサイクルでは、最近では19世紀にミニ氷河期とも言われる寒冷な時期が数十年続きました。日本では東北地方を中心に天明の飢饉など大規模な凶作に何度も襲われました。それ以前でも12-14世紀に寒冷化したときには、グリーンランドに小さな国家を形成していたバイキングが全滅しました。

4千万年前から始まった氷河期と間氷期は地球の公転、地軸の傾きが複雑にからみあった「ミランコビッチ・サイクル」によるものとの説が有力ですが、もっと長期には大陸の位置などが関係しているようです。

結局地球の気温には数十年から数億年におよぶ様々な周期があり、一概に寒冷化、温暖化に向かっているということはできないのは確かです。しかし、現在の二酸化炭素濃度の上昇はスノウボールアースを発生させた数億年にもおよぶ生物の活動を化石年代から見ると一瞬の間に行っているもので、スケールからいうと数億年単位の気候変動に匹敵する可能性があります。

温暖化に限らず、最近の生物種の絶滅速度は6千5百年前に隕石が恐竜以下多くの生物種を絶滅させことに比較できるものです。産業革命以来の人類の活動は地球に対し、巨大隕石の衝突と同程度の負荷を与えている危険性が高いのです。

このように考えると、あまり悠長に構えている気にならなくなってくるのですが、温暖化対策とさらに広い意味での環境保護は容易なことでは実現しません。まず、自分だけ楽をして切り抜けたいという「囚人のジレンマ」(「少子化という囚人のジレンマ」参照)があります。

囚人のジレンマというのは一人ひとりが自分の利益の最大化を目指すと全体の利益が損なわれるというものですが、環境問題はその典型といえます。きれいな空気や、安定した気候を求めても、自分ひとりが空気を汚したり、自動車を乗り回しても影響はわずかです。

つまり自分は環境保護に協力せず人生を楽しみ、努力は他人に任せるというわけです。地球の人口は60億人ですから、自分だけ努力してもしなくても地球環境には何の影響もありません。

環境意識が高く、ゴミの分別収集やエコ生活に熱心な人でも、普通は自分の勤めている会社まで交通機関を使います。今の日本では米だろうと肉だろうと大量の石油消費があって生産されるものばかりですから、生きている限り省エネ(つまり温室効果ガス削減)はたちまち限界に達してしまいます。

このため、地球温暖化に反対しても生活自身を追及されると極めて偽善的、控えめに言っても矛盾に満ちたものになります。地球温暖化をテーマにした映画「不都合な真実」を製作したゴア元副大統領の家の電気消費量が平均の10倍だという批判を保守派のメディアのFOXテレビがしましたが、ゴアに限らず、生きている限り、まして活動的であれば、大量の温室効果ガスを発生させてしまうのです。

地球温暖化に関しては温室ガス削減反対派は「温暖化の科学的根拠が不明確」と「個人生活と矛盾している」という批判を続けるでしょう。この論点は、海面が何メートルも上昇してニューヨークや東京が水没しても、少なくてもその時点をとらえれば正しい意見です。

「対策の経済効果が疑問」というのは、もっときちんと考えるべき問題でしょう。ビョルン・ロンボルグは「環境危機をあおってはいけない」という著書で、環境保護の対策の多くが根拠がない、あるいは経済的に全く引き合わないという主張をしています。
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ビョルン・ロンボルグ


ロンボルグの個々の主張は別として、環境に対し過度にヒステリックな反応をするのはよくないでしょう。地球温暖化問題の話を聞いていると明日にも、海面上昇で東京がなくなってしまったり、日本中マラリアが流行するような気がしてくるのですが、事態はもう少しゆっくり進行するはずです。

ヒステリックな反応の一番大きな問題は優先順位が正しく設定できないことでしょう。優先順位をつけることさえ拒否して、「今すぐ、全面的に、完全な」対策を要求する人も多いのです。このような要求は不可能なだけでなく、結果的にかえって環境を悪くする可能性もあります。

前回の「ウェイソン・テスト」でも書いたように、人間は論理的、数学的に考えるのは苦手です。子供の誘拐を恐れて自動車で送り迎えしたとき、誘拐されて殺される確率より自動車事故で死ぬ確率のほうがきっと高いはずですが、そんな理屈を納得するのは難しいでしょう。

しかし、環境保護や、地球温暖化を考えると二者択一、利害相反が山のようにでてきます。このようなものに対しては現時点で最善の論理的判断をせざるえません。たとえば原子力発電はどうでしょう。グリーンピースは鯨保護(「それでも鯨食べますか」参照)と反原子力が二本柱ですが、原子力が危険な技術であるのは事実でしょう。

原子力発電で生成される放射性物質は何万年も危険なレベルの放射能を出し続けますが、そんな長期間安定して貯蔵する技術を人類が持っているかは疑問です。ひとたび事故が起きると、チェルノブイリのように広大な地域が汚染され、多数の命が失われる危険があります。まだ一度も起きていませんがチャイナシンドローム(原子炉が融解して地球の裏側まで達してしまう・・後半はもちろん冗談ですが)の潜在的危険は原子炉である限り皆持っています。

しかし、化石燃料を燃やすのでなければそれに代替できる可能性が実際的にあるのは原子力だけです。太陽発電、風力発電など代替エネルギーは限定的な役割しか果たせません。結局、所用でタクシーを使ったり海外旅行に飛行機で行く度胸があるなら、原子力を全面的に使っていくしかないでしょう。

原子力発電所を増やすということは危険を考えれば大都市の近郊は不可で、田舎に作るということです。事故が起きればその地方の人は死んでしまうかもしれないが、原子力発電所を造ればそれは仕方がないということになります。本当に有効な対策をしていこうとすると環境保護はいつもこのような現実に向き合わなければなりません。

現実には色々なトレードオフがあるとしても、科学的に明確に重み付けを行うのは難しいことが多いでしょう。当然、それを利用して自分に都合のよい対策を実現させようというグループは沢山いるでしょう(このブログを原子力推進キャンペーンと思う人も、あるいはいるかもしれません)。だからこそ、環境問題に感情的な反応を極力抑える必要があるのです。

地球温暖化が人間活動によるというのは事実です。少なくともタバコが体に悪いというより確かな事実でしょう。この際、あわてずじっくり考え、そして行動したいものです。
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東京で初雪 観測史上、最も遅く

2007年03月16日07時49分東京都心で16日午前7時ごろ、初雪が観測された。気象庁が観測を始めた1876年以降、最も遅い初雪となった。同庁によると、これまで最も遅かったのは1960年2月10日で、この年よりも34日遅かった。この記録を47年ぶりに更新した。また、平年の初雪は1月2 スーパーサイヤ人【2007/03/16 23:54】

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